赤ちゃんを見守りながらの買い物や、家事をこなすときに活躍する「抱っこ紐」。ほかにも寝かしつけやお散歩など、赤ちゃんとのスキンシップをとるのにも便利なアイテムです。
ひとくちに抱っこ紐といっても、さまざまなタイプやデザインのものがあります。国内外のメーカーから多くの製品が販売されているため、どれを買えばよいか悩んでしまう方も多いでしょう。
今回は抱っこ紐の特徴や失敗しない選び方、さらにおすすめの製品を紹介します。
赤ちゃんとのお出かけや子育てに便利な抱っこ紐
抱っこ紐は、赤ちゃんを抱っこするときの便利アイテムです。ママ・パパの体の負担を軽減し、長時間の抱っこも可能になります。また両手がフリーになるため外出時はもちろん、抱っこしながら家事をしたり、寝かしつけしたりとマルチに活躍します。赤ちゃんの様子がよく見えるので、コミュニケーションがとりやすいのもメリットです。
普段はベビーカーや車での移動がメインであっても、赤ちゃんがぐずったときや災害時などに便利です。抱っこ紐は新生児または首すわり後~36ヶ月、なかには48ヶ月までと長い期間使用できるタイプもあります。
たとえ数万円する高価格帯の製品を選んでも損することなく、十分に活躍するアイテムと言えるでしょう。
抱っこひもの選び方
赤ちゃんを抱っこするのに便利な抱っこ紐。近年では月齢や抱き方に合わせて、さまざまな種類の抱っこ紐が販売されています。また素材や安全性、使い勝手の良さなども製品によって大きな違いがあるので注意が必要です。
ここでは抱っこ紐を選ぶときのチェックポイントを紹介します。
抱っこ紐の種類で選ぶ
抱っこ紐は、大きく分けて以下の5つの種類があります。
- ベビーキャリア
- ベビースリング
- ヒップシート
- ベビーラップ
- おんぶ紐
それぞれ形状や抱き方、適した月齢などが異なり、赤ちゃんの大きさや使用目的によって適した抱っこ紐は変わってきます。
ベビーキャリア
抱っこ紐の中でも一番よく知られているタイプが「ベビーキャリア」。両肩と腰のベルトに赤ちゃんの体重を分散させるため、高い安定感があるのが特徴です。両手を自由に使えるので家事をしながらの抱っこやお出かけにも便利。また、ベビーキャリアは対面抱っこ・前向き抱っこ・横抱き・おんぶなどさまざまな抱き方ができます。
多くの製品が新生児または首すわり後~3歳頃まで使用できるので、メインの抱っこ紐として長く活躍するでしょう。ただし、かさばりやすいという難点があります。コンパクトに収納して持ち運べない、夏は熱がこもりやすいという点には注意が必要です。
ベビースリング
1枚の大きな布を片方の肩にかけ、ハンモックのように赤ちゃんを包んで抱っこする「ベビースリング」。シンプルなフォルムとデザイン性が高い製品が増えていることから、ママたちの間で人気が高まっています。
しっかり密着させて横抱きできるので、赤ちゃんが安心して寝付きやすいのが特徴。寝かしつけはもちろん、抱っこしたまま授乳もできます。布なのでほとんどが丸洗いできますし、折りたたんで持ち運びがしやすいのも嬉しいポイントです。
ただし片方の肩だけで支えているため、赤ちゃんの体重が増えるにつれ肩への負担がかかりやすくなります。抱っこする際は片手で赤ちゃんを支える必要があり、抱っこしながらの家事などには不向きです。また、使用方法を誤ると窒息や股関節脱臼の危険があるので抱き方に注意しましょう。
ヒップシート
腰ベルトについた台座に赤ちゃんを座らせる「ヒップシート」。セカンド抱っこ紐にも人気のタイプです。ウエストポーチのように腰に巻き付けるだけで装着でき、肩への負担がありません。赤ちゃんを覆う部分がないためすぐに抱っこでき、夏場の暑さも軽減できます。
ただし構造上、長時間の抱っこには不向きです。腰部分に座らせているだけなので、大人が手で支える必要があります。使用できるのは腰がすわってからですが、おすすめはひとり歩きを始めてから。
よちよち歩きの頃はまだまだ抱っこする機会が多いので、歩き疲れたときにサッと使えるヒップシートが便利ですよ。抱っこ紐と一体化したタイプもあるため、低月齢から使用したい場合はそちらをチェックしてみましょう。
ベビーラップ
1枚の布を両肩・腰に巻き付けて赤ちゃんを包むように抱っこする「ベビーラップ」。赤ちゃんとの密着度が高く、安心感を与えられます。
ベビースリングと似ていますが、両肩・腰に赤ちゃんの体重を分散できるのでママ・パパの体への負担を軽減できるのがポイント。伸縮性があるので体型を問わずフィット感が高く、安定した抱っこが可能です。
おしゃれなデザインが増えており、ファッションの1つとしても取り入れられます。薄い布なので持ち運びにも便利ですし、丸洗いも簡単。新生児から使用でき、おんぶ紐としても活用できます。だたし装着が難しく、十分な練習が必要です。また夏場は熱がこもりやすいので注意しましょう。
おんぶ紐
昔から使用されている「おんぶ紐」。抱っこよりもママ・パパの体への負担が少ないとされており、両手があくので家事を済ませる際に便利です。
さらに赤ちゃんが背中にしがみつく姿勢になるので、体幹を鍛えられるのだとも言われます。ベビーキャリアやベビーラップでのおんぶも可能ですが、おんぶ紐専用の製品も販売されています。
使用できるのは首すわり以降です。慣れるまでは一人でおんぶするのが難しいので、練習が必要な場合もあります。はじめのうちは周りの人に手伝ってもらうと良いでしょう。
対象月齢や抱っこの種類で選ぶ
抱っこ紐を選ぶ際は対象月齢を確認し、赤ちゃんの月齢に合った抱き方ができるものを選びましょう。新生児~首がすわるまでは、赤ちゃんとの密着度が高いベビースリングやベビーラップがおすすめ。ベビーキャリアは新生児から使えるものと、首すわり以降でないと使えないものがあるので注意しましょう。
外出する機会が増える3~4ヶ月以降は、肩や腰への負担が少ないものやベビーカーと併用できるタイプがおすすめです。さまざまな抱き方ができるベビーキャリアが便利でしょう。ひとり歩きをはじめたら、ヒップシートがあると抱っことあんよを頻繁に繰り返してもラクラク対応できますよ。
通気性の良いメッシュ素材なら夏でも快適
赤ちゃんは汗っかきな上に、抱っこをしているとママやパパと密着しているので、熱がこもりやすくなります。そのため通気性が良く速乾性もあるメッシュ素材がおすすめ。
また敏感肌な赤ちゃんには、コットン素材が安心です。ベビーキャリアは肩紐部分がよだれなどで汚れやすいので、ベルトカバーを使用するのが良いでしょう。
安全性の高さをチェックしよう
抱っこ紐を選ぶ際に、忘れずにチェックしたいのが「安全性」。安全基準を満たしていないものであったり使用方法を誤ったりすると、赤ちゃんが窒息・転落するなどの危険があります。
日本製の基準をクリアした抱っこ紐には「SGマーク」がついています。SGマークとは一般財団法人製品安全協会が定めた基準をクリアした製品に付けられる印のこと。赤ちゃんの体を確実に保持できる構造であることや、取扱説明書・本体に注意事項や警告表示を行うことなどが規定されています。
安全基準は国によって異なり、海外には「ASTM基準」や「EN基準」などがあります。これらの基準をクリアしているか、製品のタグや取扱説明書、公式サイトなどを見て確認しましょう。
装着のしやすさや密着性も重要なポイント
1日に何度も着脱する抱っこ紐。毎日のストレスを軽減するためには、装着のしやすさも重要なポイントです。
ベビーラップは巻き付けるのが難しかったり、ベビーキャリアはバックルを装着する箇所が多かったりと手間がかかりがち。しかし、同じタイプでも製品によって簡単に装着できるものもあるのでチェックしてみましょう。バックルは背中で留めるものより、前で留められるものがおすすめです。
もう一つ重要なのは、赤ちゃんとの密着性です。抱っこ紐のサイズがママ・パパの体に合ったものを選べば、しっかりフィットして安定感が高くなります。
ベビースリングやベビーラップは体型問わず使用できますが、ベビーキャリアは身長や体型によって不向きな製品もあるため注意が必要です。店頭で試着したり、Webサイトで口コミをチェックしたりすると良いでしょう。
また、対象月齢が短いものは赤ちゃんの体とフィットしやすく使い勝手も良いですが、買い替えの手間やコストパフォーマンスの面で考えると、長く使えるタイプが魅力的です。とはいえ、あまりに対象月齢が長い製品だと低月齢のうちは大きすぎて密着度が低いこともあるので注意しましょう。
抱っこ紐の人気メーカー(国内・海外)
抱っこ紐は国内外の数多くのメーカーから発売されていますが、ここではとくに人気のメーカー「Ergobaby(エルゴベビー)」「Aprica(アップリカ)」「Combi(コンビ)」「BabyBjörn(ベビービョルン)」の4つを紹介します。
Ergobaby(エルゴベビー)
抱っこ紐メーカーで圧倒的な人気を誇るのが、ハワイ発の「Ergobaby(エルゴベビー)」。装着時の快適さ・動きやすさにより世界各国で大人気です。海外製品ではありますが、日本安全基準のSGマークにも適合しているので安心して使えます。
新生児から使用できる「OMNI360」は4通りの抱き方が可能。どんな抱き方でも赤ちゃんにとって快適なM字開脚で座れる設計になっています。メッシュ素材なので通気性も良く、これだけ持っていれば安心のアイテムです。
Aprica(アップリカ)
国内メーカーの「Aprica(アップリカ)」は、抱っこ紐をはじめ多くのベビー用品を手掛けています。ママ・パパの腰への負担を軽減する工夫がされた独自構造の「コアラ」シリーズは、腰痛持ちの方におすすめです。その他にも装着が簡単であったり、通気性が良い素材を使っていたりなど使いやすさにも定評があります。
Combi(コンビ)
同じく国内メーカーの「Combi(コンビ)」も、優れたベビー用品を多く取り扱っています。首すわり後から使用できる「ジョインEL-E」は肩ラクフィットベルトを搭載しており、着け心地の良さにこだわっています。落下防止ベルトも付いているので、おんぶもしやすいと人気です。
BabyBjörn(ベビービョルン)
日本でも人気となっているスウェーデン発のベビー用品メーカー「BabyBjörn(ベビービョルン)」。なかでも人気の抱っこ紐は最上級モデルの「ハーモニー」です。フロント装着な上に片手でバックルを着脱できるので、立ったままでも簡単に抱っこできます。海外メーカーですが、小柄な女性にもフィットするサイズに合わせられるので安心です。
新生児から使えるものやおしゃれなデザインも! 抱っこ紐の人気おすすめランキング2023
最後に2023抱っこ紐の人気おすすめランキング・上位4選を紹介します。
Aprica(アップリカ)|コアラ ウルトラメッシュ EX
新生児から36ヶ月まで使用できるメッシュ素材のベビーキャリア。アップリカ独自のペダル構造を採用しており、抱っこ紐を装着してから赤ちゃんを入れることができます。
対面抱っこ・前向き抱っこ・おんぶ・横抱きの4種類の抱き方に対応。横抱きは付属のホールディングパットで赤ちゃんの頭部を優しく包み込むので安定感が高く、新生児でも安心して抱っこできます。
赤ちゃんの背中部分は2種類のメッシュを組み合わせており、夏でも熱がこもりにくくなっています。また洗濯もできるのでお手入れも簡単。さらに腰への負担を軽減する腰らくサポートEXを採用し、腰痛持ちのママやパパにもおすすめです。
BabyBjorn(ベビービョルン)|ベビーキャリア MINI
新生児から12ヶ月まで使用できるベビーキャリア。対面・前向きの2種類の抱っこに対応しています。シンプルかつ使いやすい設計が特徴。バックルは前側にあり、さらに片手で着脱できるので抱っこ紐が初めてのママでも簡単に装着できます。
また本体とショルダー部分が着脱できるセパレート構造を採用。抱っこ中に眠った赤ちゃんを、起こすことなくベッドに寝かせられます。さらに赤ちゃんのお肌に優しい素材にこだわっており、コットン・メッシュ・3Dジャージーの3種類から好きなタイプが選べます。
ergobaby(エルゴベビー)|エンブレース
新生児から12ヶ月頃までの赤ちゃんに特化したベビーキャリア。柔らかいストレッチ生地が特徴で、体型を問わずフィット感が得られます。ウエストとサイドのバックルを留めるだけで簡単装着。シンプル設計ではじめての抱っこ紐としておすすめです。
抱き方は対面・前向き抱っこの2種類に対応。肩紐が背中でクロスしているので、肩への負担を軽減してくれます。コンパクトなため持ち運びにも便利です。
Combi(コンビ)|ジョイン EL-E
4ヶ月頃から36ヶ月まで使えるベビーキャリア。対面抱き・腰抱き・おんぶの3種類の抱き方ができます。別売りの専用インファントシートを使えば新生児から使用可能。厚みのある肩ベルトがしっかりフィットして、ママ・パパの肩への負担を軽減してくれます。
赤ちゃんの落下を防ぐホールドベルト・ホールドカバーが付いているので装着時も安心。またガーゼハンカチなどの収納に便利なファスナーポケットがついており、抱っこしたままサッと取り出せるのも嬉しいポイントです。
それぞれの特徴を理解してベストな抱っこ紐を見つけましょう
子育て中の必須アイテムとも言える抱っこ紐。外出時はもちろん、家事や寝かしつけのときにも活躍する便利アイテムです。さらに赤ちゃんとのスキンシップにもなり、安心感を与えてあげられますよ。今回紹介したポイントを参考に、ぜひ使い易い抱っこ紐を探してみてください。
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