ママと赤ちゃんをつないでいる大切な「へその緒」。
今回はへその緒がとれる時期やケア方法・保管方法についてご紹介します。おへそがポコッと飛び出して「でべそ」になる理由もお伝えします。初めて子育てをするママパパはぜひご覧ください。
赤ちゃんのへその緒はいつとれる
へその緒はお腹の中にいる間、ママから栄養をもらうために大切な役割を果たしています。しかし、お腹の外に出てからは自分で栄養を補給することができるようになるため必要がなくなり、次第にしぼんでいつしかとれてしまいます。
へその緒は生まれたと同時にお母さんから切り離され、おへそ側で結んでからとれるまでしばらくの間くっついています。この間、赤ちゃんのへその緒は傷があるとてもデリケートな状態です。体の外に出ている部分とはいえ、くっついている間は間違いなく赤ちゃんの体の一部です。とれるまでの間、きちんと経過を観察して適切なケアを施すようにしましょう。
それでは、実際にへその緒がとれるのはいつか、その時期についてお話します。
へその緒がとれるのは1~2週間頃が目安
へその緒がとれるのは大体1~2週間頃が目安になりますが、中には1ヶ月程かかる赤ちゃんもいます。赤ちゃんのへその緒は最初、黄色っぽい、アイボリーのような色味をしており、栄養を渡す管のような形になっています。
しかし、時間の経過とともに乾燥して全体が縮み、茶色に変色して硬くなり、最後にはポロっととれていきます。
へその緒は自然にとれてしまうため、おむつや衣服に擦れたり、沐浴をしたりしているうちにうちにとれている……なんていうことも珍しくありません。へその緒を成長の記録として保管しておこうと考えているママパパは、いつとれるかよく注意しながら観察しておくことをおすすめします。
おへそのケア方法と注意点
綺麗な状態でへその緒がとれるようにするためにも、適切なケアが必要です。生まれてすぐ切った状態のへその緒は傷があるのと同じなため、とてもデリケートです。
ちょっとした刺激や不衛生な環境が、雑菌の繁殖を助長して炎症を起こしてしまったり、へその緒の乾燥を遅らせることでなかなかへその緒がとれなかったりすることもあります。
特にへその緒がとれるためには、へその緒をしっかりと「乾燥させる」ことが重要です。しかし、おむつや衣服で蒸れたり、お風呂の後に水気を拭き取っていなかったりすると、へその緒の乾燥を遅らせる原因になります。
おむつの端を折ってへそに触れないようにしたり、お風呂の後にはしっかりとタオルで優しく水分を拭き取ってあげたりしましょう。
またへその緒から雑菌が入らないように、定期的に消毒を施します。消毒剤は病院や子育て教室などでもらうことができます。タイミングとして沐浴後や朝起きたときなど、やりやすいときに一日一回を目安に消毒します。
消毒剤を綿棒に含ませて、おへその根元からへその緒全体にかけて、軽く綿棒でなでるように消毒します。多少であればへその緒を動かしても問題ありませんので、綿棒が届きにくいところは適宜、へその緒を動かしながら行います。
万が一、お肌に消毒剤が合わずに赤みがでてきたりした際には、すぐ病院へ相談してください。
へその緒がとれたときの保管方法
続いてはへその緒の保管方法についてご説明します。お腹にいる間ずっとお母さんと赤ちゃんを繋いでくれたへその緒ですから、とっておきたいと思われるママパパも多いです。
まずとれたへその緒は清潔なガーゼなどの上に乗せて、日光に当たらない風通しの良い場所で数日間しっかりと乾燥させてください。触ったときにカラカラになるくらいまでが目安です。
保管をする上で「湿気」は大敵です。衣服などもそうですが、生乾きのまましまうと嫌な臭いがしたり、最悪カビが生えたりすることもあります。それと同様にへその緒のしっかりと乾かすことで、とれたときの状態を保つことができるのです。
また、乾燥したへその緒はとてももろく壊れやすいです。保管する場合は袋よりも箱の方が頑丈で安全です。最近ではへその緒を入れる用の小箱などもありますので、お好みでご用意するのもおすすめです。
なお箱の中には乾燥剤などを入れておくと、より保管環境が良くなります。大切な思い出となるへその緒ですから、大切に保管しましょうね。
赤ちゃんのでべそは病気なの?
中にはおへそが出ている「でべそ」の赤ちゃんがいます。このでべそのことを専門的に「臍(さい)ヘルニア」と呼びます。ヘルニアとは本来あるべき位置から、臓器や組織がはみ出した状態をいいます。そのためでべそは医学的には病気として分類されます。
しかし多くの場合、でべそだからといって体調に変化が現れたり、将来的になにか問題が起きたりするわけではありませんのでご安心ください。ただ見た目を気にする方にとっては問題になることもあるかもしれません。
できれば普通のおへそにしてあげたいと考えるママパパも多いです。そこでまずはでべそになる原因について解説していきます。
でべそ(臍ヘルニア)の原因
でべその原因はへその緒がとれた後、何らかの理由でへそ穴が収縮して上手く閉じることができなかったことにあります。さらに不完全な状態で閉じているところに、泣いたりすることで腹圧が加わると臓器がおへその皮膚を押して飛び出てしまうのです。
へそ穴が収縮して閉じない理由には諸説ありますが、確定的な要因はわかっていません。ただし早産で生まれた赤ちゃんに多い傾向が見られ、またお腹の壁の発達度合にも関係があるとされています。
そのため、でべそにならないための特別な予防策はなく、生まれて実際に経過を見てみないとわからない、というのが現状です。
赤ちゃんのでべその多くは自然に治る
でべそには予防策がないため、「いつへこむの?」と不安になっているママパパもいるかもしれません。確かにでべその予防策はない上に、生まれてみないとどうかもわかりません。
しかし、赤ちゃんのでべその多くは自然に治ります。赤ちゃんの成長とともにおへその組織の変化やお腹の筋肉の発達などにより、生後半年~1年ほどでほとんどの赤ちゃんのでべそは治ることがわかっています。
そのため、まずはでべそでも様子をみていただき、もし不安が解消しない場合や1歳を超えてもでべそが治らない場合は一度医師に相談してみましょう。
でべそを早くへこませる治療法もチェック
現在ではでべその治療方法もあります。治療方法にはでべそを綿球で強く押し付けてへこませる圧迫療法という方法や外科的に皮膚を切除する方法もあります。
いずれにしても早い段階で治療を開始した方が、きれいにへこんだおへそになりやすいため、1歳間近または1歳すぎたら早めに医師へ相談してみることをおすすめします。
ママと赤ちゃんとを繋ぐ大切なへその緒
今回は赤ちゃんのへその緒がとれる時期、とれるまでのケア方法、またでべそに関してもご紹介してきました。赤ちゃんはどこもかしこも柔らかく、デリケートです。へその緒もまた例外ではありません。将来的に綺麗なおへそにするためにも、おへそ周りを清潔に保ち、適切なケアを施すようにしましょう。
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