子供の成長にともなって、新生児から使っていたベビーシート・チャイルドシートから、ジュニアシートへの乗り替えが必要なタイミングがあります。ジュニアシートはメーカーや機種によって適応年齢や機能もさまざま。選択肢が多すぎて、どれを選んでいいか迷ってしまう人もいるでしょう。
この記事では最適なジュニアシートを選べるように、その役割と選び方、おすすめのメーカーや機種を紹介します。ジュニアシート選びの基本をおさえたい人は、ぜひ最後まで読んでください。
ジュニアシートとは? チャイルドシートとの違いは?
まず基本として、子供用のカーシートには次の3種類があります。
- 乳児用のベビーシート
- 1歳~4歳頃までのチャイルドシート
- それ以降に使うジュニアシート
私たちはカーシート3種類をまとめて広い意味で「チャイルドシート」と呼ぶ場合が多いですが、狭い意味では1~4歳対象のものがチャイルドシートということですね。
そして今回の記事で扱うジュニアシートは、おおむね4歳(または3歳)~11歳頃の子供が使うシートのことを指します。1歳頃から使えるチャイルドシート兼用タイプもあり、製品ラインナップは幅広いと言えるでしょう。
日本では6歳未満の子供を車に乗せる際、チャイルドシートの着用が法律で義務付けられています。ただし、6歳を過ぎても身長140cm程度になるまでは、車のシートベルトを正しい位置で装着できません。子供の成長には個人差が大きく、体格によっては6歳以降もジュニアシートの使用が推奨されるということになります。
ジュニアシートの選び方
ジュニアシートを選ぶ際に、おさえておきたいポイントを紹介します。
ジュニアシートの種類で選ぶ
ジュニアシートには、形状の違いで主に3種類に分けられます。
- ブースターシート
- ハイバックタイプ
- フルサイズハイバックタイプ
ブースターシート
「ブースターシート」とは座面だけのジュニアシートです。背もたれがないので、体がある程度大きくなった子供でもゆったり座れます。使用の目安は身長125cm、体重22kg以上。軽くてコンパクトなので持ち運ぶのも簡単です。価格も手頃なものがたくさん見つかります。
ハイバックタイプ
「ハイバックタイプ」は座面と背面がついたジュニアシートです。1~11歳頃まで長く使用できる製品が多く、チャイルドシートからの乗り換えにもおすすめ。背もたれがあるため姿勢が安定し、横からの衝撃にも強いといわれます。背面を外して座面だけで使えるタイプもあり、子供の体格に合わせて使い分けられます。
フルサイズハイバックタイプ
大きめのヘッドレストや幅が広い背もたれを搭載しているのが「フルサイズハイバックタイプ」です。背もたれ付きでありながら、体が大きくなった子供もゆったりと座れます。頭から胴体までを包み込むような形状で、安全性は3種類の中で一番高いといえるでしょう。サイズは大きく重さもあるので、頻繁な付け替えには向いていません。価格も高い傾向があります。
安全基準「Eマーク」の製品かチェック
ジュニアシートが安全基準を満たしているかどうかは必ず確認しましょう。現行の安全基準に適合した製品には、「Eマーク」がついています。また、2012年6月30日以前に製造されたシートには「自マーク」がついている場合もあります。
インターネットの格安通販などでは、マークの表示がない製品が販売されていることもあるので注意してください。
車への取り付け/固定方法で選ぶ(ISOFIX・シートベルト)
ジュニアシートの車への固定方式は、「ISOFIX固定」と「シートベルト固定」の2つがあります。
新しいシート固定方式であるISOFIX固定は、車のISOFIX装置にジュニアシートのコネクタを差し込むだけで、しっかりと固定できます。ただしISOFIX装置を装備した車でないと使えず、事前に適合車かどうかの確認が必要です。2012年7月以降に新車販売された車は、ISOFIX固定に適合しています。
シートベルト固定のタイプは旧式の車種にも取り付け可能で、ISOFIX固定タイプより手頃な価格のものが多くあります。ただし正確に固定しないとズレたりゆるんだりする場合があるため、慎重に取り付けましょう。
お手入れのしやすさで選ぶ
子供が使うジュニアシートは、食べこぼしや汗などで汚れがちです。カバーを外して丸洗いできるタイプなら清潔な状態で使えますね。手洗いのみのタイプや洗濯機OKのタイプなど、製品によってお手入れ方法が異なるので、自分のニーズに合っているか事前によく確認しましょう。
便利な機能で選ぶ
持ち運び便利な折りたたみ式
ジュニアシートは折りたためるタイプもあります。複数の車で使う場合や、旅行先や帰省先で使う場合には、持ち運びが楽になる便利な機能です。生活スタイルによっては検討する価値があります。
長時間ドライブでも快適なリクライニング式
ジュニアシートのリクライニング機能は目的によって2種類あります。1つは、赤ちゃん用のチャイルドシートと同様に、子供の快適な姿勢のためにシートを倒せるタイプ。背面を倒すと座席も前にスライドします。
もう1つは、車の座面とジュニアシートの背面をフィットさせるためのリクライニング。子供が寝られる状態に倒すのが目的ではないので注意しましょう。
ドリンクホルダー付き
ドリンクホルダーがあると、子供が自分の好きなタイミングで水分補給できます。ドリンクだけではなく、おもちゃやお菓子入れにも活用でき、ドライブ中に子供が退屈しそうな時に役立ちますよ。
ジュニアシートの人気メーカーは?
国内外のさまざまなメーカーが、ジュニアシートを製造・販売しています。国内では、ベビー用品メーカー2強の「アップリカ」と「コンビ」、カー用品メーカーのチャイルドシートブランド「エールべべ」が有名です。海外メーカーでは、アメリカの「グレコ」、ドイツ発祥の「レカロ」などが人気です。
1歳から/3歳頃から使えるおすすめのジュニアシート
人気メーカーのジュニアシートの中から、おすすめ機種を紹介します。
Aprica(アップリカ)|フォームフィット ISOFIX セーフティープラス AB
1~10歳頃まで長く使える、ISOFIX固定のジュニアシートです。ヘッド部分を上下させると横幅も調整できるので、体が大きくなっても窮屈にならずぴったりフィット。新安全規則のR129に適合しており、より高い安全性を求める方におすすめです。
AILEBEBE(エールベベ)|サラット3ステップ クワトロST
乗せ降ろしが簡単な、軽量コンパクトタイプのジュニアシート。1~11歳頃まで使えるロングユース製品です。一番の特徴は、子供の足の上に渡してシートベルトを通す「インパクトシールド」。シートベルトで直接体を締めるよりも抜け出しにくい構造です。持ち運びも楽なので、複数の車で使う人にはおすすめです。
RECARO(レカロ)|J3 Neo ジェイスリー ネオ
子供が正しい姿勢で座れるようにすることで、安全・快適を目指したジュニアシート。座面に採用した体圧分散クッションが、子供を適切な姿勢に導きます。使用期間の目安は3~12歳頃まで。体が大きくなったらブースターのみでも使えます。
GRECO(グレコ)|ジュニアプラス
手頃な価格が買い替え時にうれしいジュニアシートです。ヘッドサポートとアームレストの高さが調整可能で、3~11歳頃まで子供の体にフィットします。左右に付いた便利なカップホルダーは、使わない時はシート本体に収納できる設計もうれしいですね。
Combi(コンビ)|ジョイキッズ ムーバー エッグショック KH
コンビ独自の衝撃吸収剤「エッグショック」を、本体頭部に搭載したモデルです。シートベルトを締める位置を成長に合わせて上下左右に調整可能。ベルトが体にフィットするので、快適な装着感が期待できます。体が大きくなれば、座面のみでも使えます。
長く使えるロングユースモデルなら買い替え不要! 使いやすいジュニアシートを選ぼう
ジュニアシートは、ヘッドレストの高さ調整やシートアレンジによって長く使えるモデルが豊富に揃っています。子供の体格やライフスタイル、家族構成などに合わせて最適なモデルを選びましょう。
ベビー用品のレンタルサービスを提供しているAQレントでは、複数メーカーのチャイルドシート・ジュニアシートをご用意しています。ジュニアシートのような大型のベビー用品は、購入よりもレンタルにメリットが多いこともあります。レンタルの方が初期費用が安く済み、不要になったら返却するだけで処分の手間もかかりません。ジュニアシートを検討中なら、ぜひレンタルを活用しましょう。