生後半年頃から始まる離乳食は、赤ちゃんの成長過程で欠かせないものです。赤ちゃんの発達段階に合わせて食べられる食材や固さ、形状もどんどん変化するので事前知識を持っておくと安心ですよ。
一方で、「離乳食はいつまで続ければいいの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
この記事では、離乳食の各段階で気を付けるポイント、次の段階に進める目安、いつから幼児食に移行するのかなどを紹介します。離乳食の進め方が分からない人に役立つ情報なので、ぜひ参考にしてください。
離乳食はいつからいつまで?
離乳食は生後5ヶ月頃から始めて、段階を踏みながら1歳半頃には幼児食に移る赤ちゃんが多いようです。
離乳食を卒業する目安は次の3点です。
- 1日3回の食事と2回の間食を食べられる
- 栄養の大部分を母乳、育児用ミルク以外の食事から摂れている
- 食べ物を自分の歯で噛んだりすりつぶしたりできている
歯の生え具合や食事への意欲などの違いで、離乳食を終える時期は個人差も大きいものです。1歳半という数字だけにとらわれず、3つのチェックポイントを基準に、赤ちゃんの様子をよく観察して幼児食に進めましょう。
赤ちゃんに離乳食はなぜ必要なの?
生まれてしばらくは母乳やミルクのみから栄養を摂る赤ちゃんが、食事からの栄養摂取に移行するために必要なのが離乳食です。離乳食は、成長に伴って母乳・ミルクだけでは不足する栄養を補ったり、家族で食卓を囲むことで食事の楽しさを知ったり、さまざまな食材に慣れたりする大切な過程です。
また、咀嚼や内臓機能が未発達な赤ちゃんは大人と同じ物は食べられないので、発達に合わせた食材・調理法が求められます。
時期別|離乳食の進め方
赤ちゃんの成長スピードは早く、たった1ヶ月で大きく発達が進むことも珍しくありません。それぞれの時期に合った離乳食を与えることが大切です。
離乳食初期 : 生後5ヶ月~生後6ヶ月
初期の離乳食は、赤ちゃんを食べ物に慣れさせる期間です。まずは、すりつぶしたおかゆを小さじ1杯から始めます。慣れてきたら、ポタージュ状にすりつぶした野菜・果物・豆腐なども試してみましょう。与えるタイミングは赤ちゃんが機嫌のいい日中にし、嫌がったら無理に食べさせなくてOKです。
この時期は、まだ栄養の大半を母乳やミルクから摂っているので心配しなくても大丈夫。食べるのを苦痛に感じないようにする方が大切です。
離乳食中期 : 生後7ヶ月~生後8ヶ月
生後7ヶ月を過ぎ、食べる量が徐々に増えてきた、食べ物を上手に飲み込めている、といった様子が見られたら、離乳食中期に移行するタイミングです。
中期は食事の回数を午前と午後の1日2回に増やしますが、寝る直前は消化不良になりやすいので、19時以降に与えるのは避けたほうが無難でしょう。白身魚や卵の黄身も食べられるようになりますが、アレルギーの心配もあるので、初めての食材は病院が開いている平日午前中に少量与えましょう。
離乳食後期 : 生後9ヶ月~生後11ヶ月
生後9ヶ月を過ぎ、1食で幼児茶碗軽く1杯程度を食べられる、豆腐くらいの固さをモグモグして食べている、という状況であれば離乳食後期に移るタイミングです。
この時期は、栄養の6~7割を離乳食から摂ることになります。朝昼晩の3回離乳食を与えますが、中期と同様19時以降は避けてください。固さは指で軽くつぶせるバナナ程度が目安です。できれば大人の食事と同じタイミングにして、食事の楽しさを感じられるようにしてあげましょう。この頃には、牛肉、豚肉、青魚も食べられるようになります。最初は少量ずつトライしてください。
離乳食完了期 : 1歳~1歳半
生後12ヶ月を過ぎ、1日3食のリズムが整ってきた、手づかみで食べている、前歯で噛み切っている、という状態であれば離乳食完了期に入る目安です。
1日3回の食事に加えて、午前・午後1回ずつの間食も取り入れます。手づかみで食べられるものを用意すると、自分で食べる意欲が湧きやすいのでおすすめですよ。スプーンやフォークに興味を示したら、持たせてみるのもいいでしょう。
徐々に大人と同じようなメニューが食べられるようになりますが、味付けは薄く、繊維質が多い食材は刻むなどの対応は必要です。完了期は栄養のほとんどを離乳食から摂っているので、卒乳を検討してもいい時期です。しかし、授乳が精神面を安定させているケースも多いので、できればお子さんのペースに合わせましょう。
離乳食完了期から食べられる食材
離乳食完了期には、甲殻類、肉・魚加工食品、乳製品も食べられるようになります。具体的にはカニ、ハム、ソーセージ、牛乳などですが、アレルギーには十分注意が必要です。まずは少量を平日の日中に食べさせ、数日かけて徐々に量を増やしてください。特に、甲殻類と乳製品は慎重に進めましょう。
離乳食から幼児食への移行の進め方
離乳食を卒業して幼児食に進むと、食べられる食材や調理法もさらに広がりますが、すべて大人と一緒というわけにはいきません。まだまだ発達段階にある子供の味覚や咀嚼機能、消化機能を守るために、気を付けるポイントをまとめました。
薄味を意識する
大人用の味付けは赤ちゃんには濃いので、汁物などはお湯や出汁で薄める工夫が必要です。最初は薄味で作って子供用に取り分け、大人は後から調味料を足すという方法もあります。わざわざ子供用を作る手間が省けるので、試してみてください。
大きいもの・硬いものは食べやすくする
弾力がある食材・繊維が多い食材は噛み切りにくく、球状の食材はすっぽりと気管に入る危険があります。最悪の場合は窒息につながるので、ひと手間かけて食べやすくしましょう。きのこ、こんにゃく、エビなどの弾力があるものは細かく切り、球状のブドウ、ミニトマト、肉団子などは4等分に切ってください。
アレルギーに気をつける
幼児食に移行しても、離乳食と同様にアレルギーには注意してください。初めて食べる食材は、病院が開いている平日午前中に少量から試す、という対応は変わりません。食べたことがない食材もまだまだある時期なので、無理をせずゆっくり進めましょう。
赤ちゃんと一緒に食事をしながら子育てを楽しもう
初めての子育てなら、離乳食に不安や迷いもあるかもしれません。離乳食から次の段階へ進めるタイミングの目安はありますがとらわれ過ぎず、目の前の赤ちゃんの様子をじっくり観察してください。何より、ママパパと赤ちゃんが一緒に食事ができる喜びを全員で味わえると最高です。忙しい時は市販品に頼るなどして、気負わずゆったりと構えましょう。
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