室内の空気を循環させる「サーキュレーター」。扇風機と同じような見た目ですが、より強力な風を発生させるのが特徴です。最近ではエアコン代を節約したり洗濯物を乾かしたりなど、省エネに優れていると注目を浴びています。一人暮らしにも便利な小型タイプから大型タイプまで幅広い商品が発売しており、見た目や機能・価格もさまざまです。
今回は、サーキュレーターの基礎知識から選び方、さらにおすすめのモデルを紹介します。
サーキュレーターとは？
サーキュレーターとは、空気を循環させるための家電製品です。まっすぐで強力な風を送れるため、室内の空気を効率よく循環できます。エアコンと併用して室内の温度を均一にしたり、換気や部屋干しの洗濯物を乾かしたりなどに活躍します。
扇風機との使い方を比較
扇風機とサーキュレーターはどちらも風を送る家電製品ですが、発生させる風の種類に違いがあります。扇風機は人に直接風が当たって涼しくなるものなので、優しい風が広範囲に行きわたるのが特徴です。
一方、サーキュレーターは空気を循環するものなので、まっすぐで遠くまで届く強い風が発生します。見た目は似ていますが用途が異なるので、目的に合ったものを購入しましょう。
省エネに効果あり！ サーキュレーターを使うメリット
強力な風を発生させるサーキュレーターですが、活用するとどのような効果があるのでしょうか？ ここではサーキュレーターを使うメリットを、使用方法とともに紹介します。
エアコン（冷房・暖房）の効率化
サーキュレーターの主な使い方が、エアコンとの併用による冷房・暖房の効率化です。冷気は下に溜まりやすく、暖気は上に溜まりやすいという性質があります。そのためエアコンだけでは、室内に温度差ができてしまうのです。そこでサーキュレーターを使用して空気を循環させると、室温のムラを解消できます。
エアコンの設定温度を変えずに部屋を適温にできるので、節電にもつながります。冷房時はエアコンに背を向けるようにサーキュレーターを設置し、水平に送風しましょう。一方、暖房時はエアコンに向けて設置し、上向きに送風しましょう。
部屋の換気
サーキュレーターを使えば短時間で室内の換気が可能です。部屋にこもった臭いやウイルスを、強い風で一気に追い出して空気を入れ替えてくれます。換気する際は、逃がしたい空気を背にして、窓や換気扇に向けて送風しましょう。
衣類乾燥・部屋干し
サーキュレーターは衣類乾燥や部屋干しの洗濯物を乾かすのにも活用できます。部屋干しはなかなか乾かないので、雑菌が繁殖して生乾き臭が気になりますよね。
サーキュレーターを使えば強風で素早く水分を飛ばしてくれるので、乾燥時間が短縮できます。除湿器やエアコンの除湿機能と併用するとさらに効率アップできます。
サーキュレーターの選び方
サーキュレーターは大きさや機能など、さまざまな商品が販売されています。購入の際は、これから紹介する6つのポイントを押さえておきましょう。
適応畳数・風力
サーキュレーターで室内の空気を十分に循環させるためには、部屋の広さに見合った風力が必要です。適応畳数の表示があれば確認しておきましょう。基本的には適応畳数が広いほど風力が強いので、設置する部屋の広さと同じかそれ以上のスペックのものがおすすめです。
また商品によっては風力を到達距離（m）で表示していることもあります。その場合は部屋の隅まで届くものを選びましょう。どちらの表示もない場合は、羽の直径で選びます。直径18cmの羽であれば6～10畳前後の部屋が適当でしょう。
首振り機能・360°回転
多くのサーキュレーターは首振り機能を搭載していますが、上下左右に首振りできるものが便利です。より広範囲に送風できることで、空気の循環だけでなく部屋干し乾燥にも役立ちます。
360°回転できるものなら、どんなお部屋でも使えるのでさらにおすすめです。自動首振り機能搭載のモデルのほか、手動で角度調節するモデルもあるので購入時に確認しましょう。
静音性
ストレスなくサーキュレーターを使用するには、静音性に優れたモデルがおすすめです。風力が強いサーキュレーターは音が大きくなりがちなので、購入前に忘れずにチェックしましょう。
サーキュレーターの音の大きさは「～dB（デシベル）」と表記されています。40dBは図書館や小雨程度の音、50dBは換気扇や静かな事務所程度の音と言われています。50dB以下であればリビングで使用しても気にならないレベルでしょう。静音モードを搭載しているモデルであれば、より静かなので就寝時も安心ですよ。
モーターの種類（DCモーター・ACモーター）
サーキュレーターのモーターは、DCモーター・ACモーターの2種類があります。DCモーターは細かな風量調節が可能で、消費電力が少ないのが特徴です。本体価格は高めですが、電気代が安いのでランニングコストを抑えられます。
一方ACモーターは本体価格が安いのが特徴で、多くのモデルが販売されています。風力は弱・中・強などおおまかに調節可能です。DCモーターより電気代はかかりますが、初期費用を安くしたい方にはおすすめですよ。
お手入れのしやすさ
ホコリが溜まりやすいサーキュレーターは、定期的なお手入れが必須です。カバーや羽を簡単に外せるものを選べば、お手入れしやすく掃除の負担が減らせます。しかし、あまりに簡単に外れてしまうと安全性がやや不安です。そのためロック機能が付いていると安心ですね。
また、羽根の無いタイプを選ぶのもおすすめです。掃除が簡単なだけでなく安全性も高いため、小さいお子さまが居るご家庭も安心して使えるでしょう。
タイマー機能やリモコンの有無
より便利に使うためには、タイマー機能やリモコンがあるものがおすすめです。タイマー機能があれば洗濯物の乾燥や就寝時にオフタイマーにしたり、帰宅時間に合わせてオンタイマーにしたり使用効率がアップし、節電にもつながります。
リモコン付きであれば、離れた場所からも操作できるのでより重宝するでしょう。さらにサーキュレーターは背が低いため、リモコンがあれば腰への負担が軽減できます。スイッチのオン・オフだけでなく、首振りやタイマー機能なども操作できるリモコンがおすすめです。
高コスパ・おしゃれなモデルも！ 人気おすすめサーキュレーター
人気おすすめのサーキュレーターのメーカー・商品を紹介します。
IRIS OHYAMA（アイリスオーヤマ）
「アイリスオーヤマ」は家電製品をはじめ幅広い分野の商品を販売しており、高性能・低価格が魅力の国内メーカーです。サーキュレーターは8畳～20畳以上に対応したモデルをラインナップ。コンパクトモデルからデザイン性が高いもの・タイマーや風量調節などの便利機能が充実したものまで豊富に取り揃えています。
コンパクトサーキュレーター扇風機 KSF-DC151TC
扇風機としても使える2WAYモデルのサーキュレーター。コンパクトながら24畳対応と、DCモーター搭載のパワフルなモデルです。風量は10段階に調節可能、空気の循環に優れた真上への首振機能があるのも嬉しいポイント。便利な衣類乾燥モードもついており、オールシーズン活躍する商品です。
山善（YAMAZEN）
山善は家電製品やインテリアなどの生活用品だけでなく、工作機械や産業機器まで取り扱う大手専門商社です。リーズナブルで使い易い商品を多く取り揃えています。サーキュレーターは静音モデルや360°首振り、羽根が簡単に取り外せて掃除しやすいモデルなど嬉しい機能付きの商品が充実しています。
HOT&COOLサーキュレーター DRY FORCE YAR-ZD171
送風に加え「温風モード」も備えた羽根なしサーキュレーター。静音性に優れたDCモーター搭載で、風量を5段階に調節可能です。部屋干しモードを使えば衣類乾燥も効率よくできます。リモコンやタイマー機能はもちろん、転倒オフスイッチやサーモスタット（温度過昇防止装置）など安全面に配慮した機能も充実しています。
VORNADO（ボルネード）
ボルネードはおよそ70年前に世界で初めてサーキュレーターを開発したアメリカのメーカー。圧倒的な循環力を持つ独自の竜巻風が特徴です。30畳以上に対応した大型サイズも展開しています。同メーカーの多くのモデルは、循環力の高さゆえ首振り機能が未搭載となっています。
サーキュレーター クラシック VFAN2-JP サーキュレーター クラシック
アンティークグリーンが目を引く、レトロなデザインのサーキュレーター。20世紀中頃のボルネード製品のレプリカモデルです。循環力に優れており、コンパクトながら24畳まで対応できます。風量は背面のダイヤルで3段階に調節でき、前後360°に角度調節可能です。金属製ならではの風切音も楽しめますよ。
お得な価格で使うならレンタルもおすすめ
エアコンの効きを良くするだけでなく、部屋干し乾燥に便利なサーキュレーター。どの商品を買おうか迷ったときは、使うシチュエーションを考えて必要な機能をチェックしてみましょう。きっとあなたのご家庭に合った1台が見つかりますよ。
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