子育て

【冷凍・冷蔵・常温】母乳の搾乳&保存方法と保存期間|解凍方法や温め方も解説

母乳の冷凍・冷蔵・常温の保存方法、保存期間、解凍方法や温め方を解説

生まれたばかりのかわいい我が子。入院中はなかなかうまくいかなかった授乳も、時間と共に安定してきたころ、仕事復帰をするというママもいるかもしれません。また、ママが外出中で家族がお世話をしなければいけないときもありますよね。

「このまま完母で育てたいな……」
「ミルクでもいいけど、おっぱいが張って痛いな」

そんなとき、事前に搾乳した母乳を保存しておくと、すぐに赤ちゃんにミルクをあげることができます。今回は母乳を保存する方法を、常温・冷蔵・冷凍のタイプごとに解説します。

母乳保存のメリット・デメリット

母乳を搾乳し、正しい方法で保存しておくと、ママにとっても赤ちゃんにとっても良いことがあります。

メリット

ママが赤ちゃんから離れても母乳育児ができる

なにより、つきっきりだったママが赤ちゃんから離れる時間を作ることができます。授乳はママと赤ちゃんが密着し、今だけしかない幸せな時間です。しかし完全母乳での育児を続けたいママにとって、母乳は腹持ちしないため頻繁に行わなければならず、負担になりやすいとも言えます。

母乳を搾乳して保存しておけば、ママが仕事復帰しても母乳育児ができます。赤ちゃんを保育園などに預ける場合は、搾乳した母乳で授乳してもらえるところもありますから、前もって確認しておくと安心でしょう。

ママ以外の家族も母乳育児を手伝うことができる

おっぱいをあげることができるのは、ママにとって特権ともいえます。一方で負担にもなりやすく、産後のママにとって夜も眠れないのはとてもきついですよね。

母乳を保存しておくことで、パパや他の家族に哺乳瓶を使って授乳してもらうことができます。小さな赤ちゃんが一生懸命おっぱいをのむ姿は癒やされるもの。周囲にそれを体感してもらいながら、ママの休息の時間をつくりましょう。

乳腺炎を防ぐ

長い時間おっぱいをあげられなかったり、おっぱいが出すぎて赤ちゃんが飲み残している感じが続いたりすると「乳腺炎」になりやすくなります。しっかりと搾乳し、おっぱいが詰まらないようにしておけばトラブルを未然に防ぐことができます。

また、赤ちゃんにおっぱいをかまれて乳首が傷ついた! なんてこともあるでしょう。そうすると授乳のたびに傷み、傷みを避けるために片方のおっぱいだけあげていたら、乳腺炎になってしまった、という悪循環になることも。適度に搾乳することで、痛みや傷をケアできますよ。

デメリット

搾乳は、赤ちゃんに直接授乳するより時間がかかります。手や肩などに疲れや傷みが出る人も。搾乳のやりすぎはおっぱいが作られすぎ、かえって乳腺炎の原因になることもあるため注意が必要です。

また、働くママにとっては仕事しながら搾乳する時間をつくることになります。周囲の人に協力をお願いし、やりやすい方法を見つけましょう。

詳しくはコチラ

母乳の搾乳方法

母乳を搾乳するには2通りの方法があります。手で直接しぼるやり方と、搾乳機をつかうやり方、それぞれ手順を紹介していきますね。

手で母乳を搾乳する場合

  1. 手を洗い、消毒してきれいにします。
  2. 乳首から2~3cm離れたところ、もしくは乳輪より外側に親指と人差し指で「C」の形をつくります。
  3. 指の腹同士を合わせるように、おっぱいを少し押しながら搾乳します。

最初はなかなか難しいかもしれませんが、慣れてくるとたくさん搾れるようになります。手の位置をすこしずつ変えながら、おっぱい全体を搾るようにしてください。

搾乳機を使って母乳をとる場合

搾乳機には手動と電動の2種類があります。人によって好みは分かれますが、電動のほうが楽と感じるママも少なくないようです。

手動も持ち運びに便利で、外出先でも使いやすく、赤ちゃんが直接吸っているかのようなやわらかさを持つというメリットもあります。

いずれにせよ器具をしっかりと消毒し、説明書を読んで正しく使いましょう。

母乳の保存方法(常温・冷蔵・冷凍)

搾乳した母乳はどのように保存すればいいのでしょうか?

鮮度が命の母乳。赤ちゃんが細菌を口にしてしまわないためにも、正しい保存方法を学んでおきましょう。搾乳したい場所によってもできる方法は変わってきますよね。

ここでは常温、冷蔵、冷凍、それぞれのやり方をご紹介します。

母乳の常温保存方法

常温| 母乳の保存容器

常温で保存する場合は細菌が繁殖しやすいため、赤ちゃんにすぐに飲ませることが大前提です。容器はプラスチックの哺乳瓶がおすすめ。消毒したきれいな哺乳瓶に入れ、ふたをしておきましょう。

常温| 母乳の保存期間

25度以下の気温であれば、保存の目安は4時間くらいです。ただしこれは健康な赤ちゃんの場合です。入院していたり体調をくずしていたりする場合には、もっと短くなってきます。

病院であげる場合には、それぞれ決まっている時間がありますから、確認しておきましょう。夏場など25度をこえるような日には冷蔵、冷凍がおすすめです。

常温| 母乳の保存方法

栄養たっぷりの母乳は、そのまま置いておくと細菌が繁殖しやすくなります。常温の場合は清潔な哺乳瓶にいれ、25度以下の環境でふたをしておきましょう。

常温| 母乳の温め方

湯煎で人肌ほどのあたたかさにします。このときプラスチック容器の哺乳瓶なら、割れる心配がありません。常温で置いておいたものをそのまま飲ませたり、電子レンジを使って温めたりすることは避けましょう。

母乳の冷蔵保存方法

冷蔵| 母乳の保存容器

冷蔵で保存するときの容器も、常温と同じくプラスチックの哺乳瓶をおすすめします。ガラスの哺乳瓶でもかまいませんが、温めるときに割れないよう耐熱性はチェックしましょう。また、母乳パックを使用することもできますよ。

冷蔵| 母乳の保存期間

冷蔵庫で保存していても、母乳の新鮮さはどんどん失われていきます。3日以内なら問題ないとする説や、24時間以内とする説など、保存できる期間については諸説あります。いずれにせよ、なるべく早めに赤ちゃんに与えるようにし、1日以上保存する場合は冷凍がおすすめです。

冷蔵| 母乳の保存方法

清潔な哺乳瓶や母乳パックに入れ、ふたをします。冷蔵庫は4度以下にしておくこと。開け閉めのはげしいドアポケットは温度が上がりやすいため、なるべく冷蔵庫の奥で保管しましょう。

搾乳した時間や日付を書いておくと、新しいものから使ってしまって古いものがムダになった! という失敗を防げますよ。

冷蔵| 母乳の温め方

40度前後のぬるま湯につけて温めましょう。人肌につけてあたたかい程度にし、母乳そのものが50度を超えないようにします。電子レンジで温めると成分が変わってしまうおそれがあるので注意してください。

母乳の冷凍保存方法

冷凍| 母乳の保存容器

母乳を冷凍する場合は、専用の母乳パックがおすすめです。搾乳した哺乳瓶から母乳パックに移すのですが、サイズもいろいろあるので、80mlと100mlに分けておくといった方法もできますよ。料理などに使用するフリーザーパックに比べて、消毒済みで清潔にされているため安心です。

冷凍| 母乳の保存期間

マイナス15度以下に保たれた冷凍庫で、最大6ヶ月保存できます。ただし鮮度をそこなわないためにも、1ヶ月以内に飲み切ると良いでしょう。

冷凍| 母乳の保存方法

清潔な哺乳瓶で搾乳し、専用の母乳パックに移しかえて密閉します。母乳は凍らせると膨らむため、パックの7分目を目安に入れるようにするといいでしょう。母乳パックには日付を記入し、なるべく小分けにしておくとムダになりにくいですよ。

冷凍| 母乳の解凍方法と温め方

冷凍庫から取りだした母乳は、常温で置いたままにするのではなく、流水やぬるま湯で解凍します。使う予定がわかっている場合は、前日に冷蔵庫へ移して解凍することもできます。解凍できたら清潔な哺乳瓶にいれ、ぬるま湯で温めてから赤ちゃんにあげましょう。

外出先への母乳を持ち運ぶ方法

職場やお出かけ先で搾乳した場合は、母乳パックなどに移しかえてから、鮮度を保つためにも保冷剤をいれたクーラーボックスで保存します。

また、使い捨ての哺乳瓶もおすすめですよ。1回きりになりますが、事前に消毒されているため開封してすぐに使うことができます。

詳しくはコチラ

母乳の保存は常温・冷蔵・冷蔵のどれがおすすめ?

3つの保存方法について解説してきましたが、どれが一番おすすめできるのでしょうか? 母乳は新鮮さが大切です。そのため、搾りたての母乳を常温のまま飲ませることが一番良いといえます。

その次に良いのは冷蔵保存です。冷凍保存はいざという時に便利ですが、成分が変化することもあります。

冷蔵・冷凍保存している母乳へ搾乳した母乳を足すのはNG?

基本的に、母乳は搾乳するごとに新しい容器へ入れましょう。赤ちゃんの飲み残しでなければつぎ足しも可能ですが、衛生面からみてもおすすめできません。特に、あたたかい母乳と冷たい母乳を混ぜないように注意してください。

母乳の再冷凍・再冷蔵はNG?

冷蔵、冷凍していた母乳があまってしまった場合、再び冷蔵や冷凍保存することはできません。一度解凍してしまった母乳は腐りやすいという注意点もあります。もったいない気もしますが、赤ちゃんの健康のためにも破棄しましょう。

母乳を保存、温め、解凍するときの注意点

母乳を搾乳し、保存できればいろいろなシーンで活躍します。しかし、まだ免疫力の弱い赤ちゃんに与えるものですから、以下の点に注意しましょう。

温めすぎない

母乳は温めすぎると栄養素や免疫物質など、成分が変化してしまいます。また、熱すぎる母乳は赤ちゃんのやけどの原因に。赤ちゃんが泣いたときにあせらないよう、前もって準備しておきましょう。

熱湯や電子レンジで解凍する

いきなり熱いお湯で解凍すると、赤ちゃんがやけどしてしまいます。また、電子レンジではまんべんなく温めるということができません。どちらの方法も、母乳の成分が変わってしまいますので避けましょう。

飲み残した母乳を再利用しない

赤ちゃんは1回の母乳を飲む量にムラがあります。いっぱい作ったのにかなり残しちゃった! ということもありますよね。再利用したくなる気持ちはありますが、赤ちゃんの唾液も混入し、細菌が繁殖しやすくなっています。迷わず破棄してくださいね。

母乳を解凍してそのまま放置しない

解凍された母乳は、細菌が繁殖するおそれがあります。冷凍保存した母乳を解凍していたのに、そのまま忘れてしまった……とならないように気をつけましょう。

衛生面に気を付ける

何度もお伝えしているように、母乳に細菌が入らないようなるべく清潔な環境を心がけましょう。搾乳する前には手を洗い、搾乳機や哺乳瓶は1日1回消毒されたものを使用します。

専用の消毒液を使う場合は、使用方法をよく読み、しっかりと時間どおりつけましょう。煮沸消毒の場合は、大きめの鍋に搾乳機や哺乳瓶がつかるほどの水を入れて、5分以上沸騰させる必要があります。

搾乳機は素材によってそれぞれ推奨されている消毒方法がありますので、確認してから行うようにしてください。

搾乳した日付や時間を分かるようにする

食品でも、いつ買ったのかわからなくなることありますよね。新鮮さが重要な母乳においては、赤ちゃんに古いものを与えないためにも、搾乳した日付や時間をしっかり書いておきましょう。

搾乳・保存アイテムを活用して母乳育児をスムーズに

職場復帰や赤ちゃんを預けなくてはならないときでも、保存方法を理解しておけば母乳育児を無理なく続けることができます。正しい搾乳・保存方法を知っておくことのほか、搾乳機や保存容器など、母乳育児に便利なアイテムも活用してみましょう。

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