乾燥しがちなシーズンに適度な湿度を保ってくれる便利な家電アイテムといえば、加湿器です。
加湿器には熱を使わない「気化式」「超音波式」、加熱式の「ハイブリッド式」「スチーム式」など複数の種類があり、構造やお手入れ方法もそれぞれ異なります。加湿器を選ぶときは、お手入れのしやすさが重要なポイントです。加湿器のお手入れを怠るとタンク内や吹出口が汚れ、雑菌を含んだミストが放出されてしまうからです。
とはいえお掃除の手間は少しでも減らしたいところ。今回は、お手入れが簡単な加湿器の選び方について解説します。おすすめの加湿器も紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
加湿器の掃除は必要? 汚れの原因は?
加湿器は水を入れて長時間使用するため水垢が溜まりやすく、カビや雑菌が繁殖しやすい家電製品です。汚れた加湿器をそのまま使用していると、カビや雑菌を含んだ水蒸気を部屋中に放出してしまうことになり、喉や肺に害を及ぼす危険があります。
加湿器を清潔に保つには毎日水を交換し、各パーツは定期的に洗浄しましょう。汚れが溜まってしまうと、なかなか落とすことができません。こまめにお手入れすることが大切です。
汚れにくい、清潔を保ちやすい加湿器の種類
加湿器は種類によって汚れ具合やお手入れ箇所、掃除の頻度などが異なります。掃除する手間を少しでも減らしたいのであれば、汚れにくい、清潔を保ちやすいものを選ぶ製品がおすすめです。
ここでは比較的お手入れが簡単な2つの加湿方式を紹介します。
スチーム式加湿器
スチーム式加湿器は、加湿器の中で最も清潔に保ちやすいタイプです。ヒーターで水を沸騰させ、発生した蒸気を放出して加湿します。水を沸騰させることで加熱消毒できるため、タンク内にカビや雑菌が繁殖しにくいのが特徴です。
使用後はタンク内の水を捨てた後に内部を洗い、水気を拭き取るだけでOK。スチーム式の多くはフィルターが不要なためお手入れが簡単です。熱を使用するので消費電力が大きいのがデメリットですが、清潔に保ちたい、お手入れの手間を減らしたい方にはぴったりでしょう。
気化ハイブリッド式加湿器
気化ハイブリッド式加湿器は、水を吸い込んだフィルターに温風を当てて蒸発させることで加湿します。ヒーターを使用するのでカビや雑菌の繁殖を抑えられますし、超音波ハイブリッド加湿器よりも構造が簡単なので、お手入れがしやすいのが特徴です。
ただしフィルターが常に濡れている状態のため、カビや雑菌が繁殖しないように定期的な掃除が欠かせません。フィルター・トレイ・タンクはこまめに水洗いしましょう。内部パーツが抗菌加工された製品を選べば汚れにくく、お手入れが簡単にできますよ。
お手入れしやすい加湿器の選び方
加湿器のお手入れは難しいものではありませんが、定期的に行う必要があるので面倒に感じる人も多いでしょう。また製品によってはお手入れしにくい構造のものもあります。
そこでここからはお手入れ・掃除がしやすい加湿器の選び方を紹介します。
お手入れしやすい構造で選ぶ
お手入れしやすい構造の加湿器を選べば、掃除の際のストレスを軽減できます。これから紹介するポイントを参考に、掃除する箇所が少ないタイプや、汚れを落としやすい構造のものを選びましょう。
タンクやトレーを丸洗いで洗浄できるもの
給水タンクやトレーが本体から取り外せるタイプであれば、丸洗いできるのでお手入れが簡単です。給水のたびにタンクを洗えば汚れが蓄積しにくくなるので、面倒な浸け置き洗いの頻度も減らせるでしょう。
給水口が大きく開くもの
給水口が大きく開くものであれば、タンクの中まで手を入れて洗えるので衛生的です。奥まで手が届かない製品を選ぶと隅に汚れが蓄積していき、お手入れするのも億劫になってしまいます。給水口が大きいと、普段の給水の際も便利ですよ。
タンク一体型でシンプルな構造のもの
お手入れの手間を省きたい方は、タンク一体型でシンプルな構造の加湿器がおすすめです。水を交換する際にすすぎ洗い・定期的に内部の浸け置き洗いは必要ですが、複雑なパーツがないため掃除する箇所がもっとも少なく済みます。
フィルター付きは手間がかかるので要注意
気化式または気化ハイブリッド式の加湿器には、フィルターが搭載されています。このフィルターは常に水に濡れている状態のためカビや雑菌が繁殖しやすく、定期的な掃除や交換が必須です。
給水タンクのみ掃除すれば良いタイプと比較すると、お手入れの手間がかかるので注意しましょう。
清潔を保つ機能で選ぶ
加湿器本体に清潔を保つ機能が搭載されていれば、汚れがつきにくくなるのでお手入れする頻度を減らせます。加湿器を選ぶ際は「抗菌フィルター・防カビフィルター」「イオンカートリッジ」などの便利機能が搭載されているかもチェックしてみましょう。
抗菌フィルター・防カビフィルター
気化式加湿器のフィルターはカビや雑菌が繁殖しやすいため、フィルターを清潔に保つための工夫がされている製品がおすすめ。
抗菌フィルター・防カビフィルターが搭載されているものを選べば、フィルターの掃除や交換頻度を格段に下げることができます。ただし継続して使用しているうちに効果が弱まってくるため、メーカーの推奨時期になったら交換しましょう。
イオンカートリッジ
イオンカートリッジが搭載された加湿器であれば、タンク内のヌメリやニオイの原因となる菌を除菌できます。お部屋を清潔に加湿でき、タンクを掃除する手間も省けるので便利です。ただし1年に1度交換する必要があるので、忘れずに行いましょう。
お手入れしやすい加湿器の人気おすすめ
ここからは、お手入れしやすい加湿器の人気おすすめ3品を紹介します。
Dainichi(ダイニチ)|ハイブリッド式加湿器 HD-LX1221
9年連続加湿器の販売シェアNo.1を誇るダイニチが手がけるハイブリッド加湿器。洋室33畳まで対応の大型モデルで、高い加湿能力が魅力です。
トレーには業界初の簡単取替えカバーを搭載。汚れたら替えるだけでOKなので掃除の手間を省けます。大容量のタンクは給水口が広いので洗いやすく、取っ手が2つ付いていて持ち運びやすくなっています。
ZOJIRUSHI(象印)|スチーム式加湿器 EE-DC50
象印ならではの、ポット型のスチーム式加湿器。フィルターレスの広口容器で、洗浄しやすいのが特徴です。沸騰させたお湯を65℃まで冷まして放出するため、清潔かつ安全です。
また「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」の3つの安心設計で、より安全に使用できます。
SHARP(シャープ)|プラズマクラスター加湿器 HV-P55
シャープならではの「プラズマクラスター」搭載のハイブリッド加湿器。空気を清潔にしつつ加湿できるので、ウイルス対策としてより効果的です。さらに温度湿度Wセンサーを搭載しており、室温に合わせて自動で湿度調整してくれます。
給水方法はトレーを外して注ぐのと上部から注ぐの2通りに対応。パーツを外して本体内部の拭き掃除もできます。
加湿器の掃除方法やお手入れの頻度の目安
加湿器は水垢・カルキがつきやすいので、使用後は内部や各パーツを水洗いしましょう。そして月に一度はフィルター・タンク・トレーをクエン酸水で浸け置き洗いをします。ピンク色のヌメリが発生している場合は、重曹水での浸け置きが効果的です。1~2時間ほど浸したら、スポンジや古い歯ブラシで汚れを落として洗い流しましょう。
ただし製品の材質によってはクエン酸や重曹が使用できないものもあります。掃除をする前に取扱説明書を確認してください。毎日のお手入れも浸け置き洗いも、洗浄後は柔らかい布で水気を拭き取り、しっかり乾燥させましょう。
お手入れが楽な加湿器を選んで、お部屋を手軽に潤しましょう
お手入れしやすい加湿器のおすすめ製品と選び方のポイントに加えて、お掃除の目安やコツもあわせて紹介しました。加湿器は風邪対策など健康のために取り入れるアイテムなので、効果を発揮するためには本体を清潔に保つのが重要です。少しでもお手入れが楽な加湿器を手に入れ、快適な空気で過ごしましょう。
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