赤ちゃんがハイハイするようになった頃にはじまる「後追い」という行動。少しでもそばを離れると大泣きしてママやパパの後をついてくるなど、対処に困っている方も多いのではないでしょうか。
今回は赤ちゃんが後追いをする時期をはじめ、その理由や対処法を紹介します。
後追いとは
後追いとは、赤ちゃんがママやパパの後を追いかけることです。ママパパの姿が見えなくなると不安になって探し回り、ときには泣き叫んで家中を探し回ることも。家事ができない、トイレにも行けないと悩む方も少なくありません。
大人にとって厄介な後追いですが、実は「愛着行動」の一種であり、ママパパへの愛着が深まっている証なのです。赤ちゃんは日ごろからお世話をしてくれるママやパパに安心感・信頼感を抱くようになり、やがて愛着を深めていきます。後追いするようになったということは、順調に大きくなっているということなのですね。
後追いの時期はいつからいつまで?
後追いは早いと生後5ヶ月~6ヶ月頃からはじまり、生後9ヶ月~11ヶ月頃にピークを迎えます。ハイハイができるようになると自由に動き回れるので、後追いが激しくなってきます。家中泣きながらママパパを探し回ることもあり、さまざまな場所への安全対策が必要です。
後追いがなくなる時期は個人差がありますが、1歳~2歳頃には落ち着いてきます。これは成長するにつれ経験の積み重ねや、言葉の理解が進むためです。「〇〇に行ってくるから待っていて」などの意味が分かるようになり、すぐに戻ってくるだろうと安心できれば後追いが減ってきます。
また、おもちゃや遊びなどに興味が湧いて集中して遊ぶようになるので、常に親がそばにいなくても平気になってくることも後追いが減る理由のひとつと考えられます。後追いする期間や激しさは赤ちゃんによって異なりますが、温かく見守ってあげましょう。
赤ちゃんが後追いする理由
赤ちゃんが後追いするのは、大好きなママやパパが視界からいなくなってしまい、不安や寂しさを感じるためです。後追いするということは、毎日お世話してくれる身近な人とその他の人の区別ができるようになり、ママパパが愛しい存在だと思うようになった証拠と言えます。
また保育園の入園やママの妊娠など、家庭内の環境に変化があると後追いが激しくなったり、再開したりすることもあります。これは生活が変わり、赤ちゃんの精神面が一時的に不安定になるためです。
後追いをしない赤ちゃんもいる
後追いする期間や程度には個人差がありますが、なかにはほとんど後追いをしない赤ちゃんもいます。後追いをしないと「愛情不足なのでは?」と不安になるかもしれませんが、ほかの愛着行動が見られるのであれば心配ないでしょう。
後追いをしない原因は、赤ちゃんの性格や生活環境が関係しているとされています。例えば色々なことに興味を持ち、好奇心旺盛な子はあまり後追いしなかったり、控えめな性格の子は後追いが激しくなかったりというケースがあります。
また、マンションなどはリビングからママの行動範囲が見渡しやすいので、赤ちゃんが安心して後追いをしないことも考えられます。ママパパ以外に、家族の誰かしらがいつもそばにいる場合も、同じ理由で後追いしないことがあります。
赤ちゃんが後追いしなくても、ママパパが日ごろから赤ちゃんを可愛がってお世話ができていればとくに問題ありません。もしもその他にも気になることがある場合は、かかりつけの小児科に相談してみると良いでしょう。
後追いの対策
赤ちゃんが後追いするのは成長の現れではありますが、家事がままならなかったりトイレにも行けなかったりと困る方も多いでしょう。後追いは赤ちゃんの不安から起こる行動なので、少しでも安心させてあげると効果的です。
ここからは日常で実践できる後追いの対策を3つ紹介します。
声掛けやスキンシップで安心感を与える
赤ちゃんのそばを離れるときは「ちょっと〇〇に行ってくるけど、すぐに戻るよ」などの声掛けをしてから離れるようにしましょう。赤ちゃんは突然ママやパパがいなくなると不安な気持ちになります。声掛けをすることで赤ちゃんの寂しい気持ちを軽減してあげましょう。
赤ちゃんが後追いして泣いている場合は、離れている間も「ここにいるから大丈夫だよ」などこまめに声掛けしてあげると安心感を与えられます。戻ってきたら「戻ってきたよ」「待っていてくれてありがとう」などと話しかけて抱きしめたり、頭をなでたりしてあげましょう。
赤ちゃんから見える位置で家事をする
赤ちゃんから見える位置で用事を済ます方法も効果的です。トイレなどすぐに戻る場合は良いですが、家事を済ませるとなるとある程度の時間を要します。ママパパの姿がいない時間が長いと赤ちゃんの不安も増してしまい、より後追いが酷くなることも。
ベビーゲートやサークルを使って安全対策をしたうえで、赤ちゃんのそばで家事をすれば安心させてあげられるでしょう。おんぶしながら家事を済ますのも有効です。
赤ちゃんと一緒に過ごす時間を増やす
激しく後追いする場合は、赤ちゃんと一緒に過ごす時間を増やして安心感を与えてあげましょう。ママパパの姿が見えなくて寂しくなった経験が積み重なると、赤ちゃんの不安はより大きくなり、後追いが悪化してしまうこともあります。激しく泣いてしまうなど赤ちゃんのそばから離れるのが大変なときは、思い切って赤ちゃんと一緒に遊んであげましょう。
しばらくの間は赤ちゃんが寝ている間に家事を済ませたり、夫婦で分担したりするなど、赤ちゃんからあまり離れない工夫をするのもひとつの手段です。後追いはいずれ落ち着いてくるので、一時的なことだと考えて赤ちゃんとたくさん接してあげましょう。
赤ちゃんが後追いをはじめたときの注意点
後追いがはじまると、赤ちゃんの行動範囲はさらに広がります。ママが家事をするキッチンやお風呂場、階段のそばなど、家の中には赤ちゃんにとって危険な場所でいっぱいです。そのため思わぬ事故が発生しないよう、より一層安全に気を配る必要があります。
赤ちゃんが後追いをはじめたら、まずは安全対策をしっかり
後追いをはじめたら、これまで赤ちゃんが過ごしていた部屋だけでなく、家中の安全対策を行いましょう。具体的には以下のポイントをチェックしてください。
- 部屋の整理整頓
- 床を清潔に保つ
- 家具や家電の転倒対策
- ベビーゲートやサークル・チャイルドロックなどの設置
- 家具の角にコーナーガード、電気コンセントにはコンセントカバーを設置
- 誤飲しそうなものは置かない
赤ちゃんがいつ・どこまで後追いしてくるかわかりません。家具や床に置かれたものにつまずいて転倒しないよう配置を変えたり、つかんで倒れそうなものは固定したりなど対策をしてください。
そしてこの時期の赤ちゃんは、興味を持ったものは何でも口に入れてしまいます。誤飲事故を防ぐためにも、普段から床や棚・テーブルの上は整理・整頓しておきましょう。キッチンや玄関、お風呂場や階段などの危険な場所には、赤ちゃんが侵入できないようにしておくと安心です。ベビーゲートやサークルなどの設置を検討しましょう。
赤ちゃんが後追いしてくるときは、安全対策をしていてもトラブルが起きる場合があります。できるだけ家事などの用事は手短に済ませて、長時間目を離さないように気を付けましょう。
ママパパが後追いでストレスをためない工夫
いくら対策をしても、すぐに後追いが落ち着くわけではありません。成長過程の一部と言われても、永遠に続くように思えてイライラしてしまう時もあるかと思います。
誰でもすべてを完璧にこなすことはできないですし、できなくても大丈夫なことはいくらでもあります。お子さんの後追いでストレスをためてしまわないためにも、以下のような工夫を取り入れてみましょう。
- 後追いが落ち着くまで家事は手抜きしてもOK
- 赤ちゃん優先にこだわりすぎない
- 息抜きする時間を作る
家事を完璧にしようと思うとどうしても赤ちゃんと離れる時間が長かったり、ママやパパが休む時間が減ってしまったりします。ママパパが心穏やかに過ごすためであれば、食事をでき合いのものにしたり、洗濯をまとめてしたりなど、たまには手抜きするのも有効な対処法です。
また、後追いを放置してはいけないと赤ちゃんを優先するあまり、ちょっとした用事も済ませられず後々大変な思いをすることもありますよね。赤ちゃんが後追いで泣いてしまうのはごく当たり前なことですし、ママパパの心身に悪影響が出るようになると育児がままならなくなってしまいます。
きちんと安全対策ができていれば、ときには仕方ないと割り切って赤ちゃんよりもすぐに済む用事を優先するのもアリです。
そして何より大切なのが、ストレスを発散するための時間を作ることです。周りの人に協力してもらい、たまには赤ちゃんを預けて外出したり、趣味の時間を設けたりしましょう。
後追いは赤ちゃんの成長の証
ママやパパがそばを離れると不安で生じる「後追い」。この時期の赤ちゃんはママやパパが大切な存在とわかったものの、姿が見えなくなっても存在していて、すぐに戻ってくるということはまだわからないのですね。
順調に育っているのは喜ばしいことですし、赤ちゃんの気持ちはわかるものの、後追いがストレスになってしまうこともあると思います。家事や育児が完璧にできないと自分を責めてしまいがちですが、今回紹介したような対策を取り入れて成長を見守りましょう。ときには家事を休んだり息抜きしたりして、赤ちゃんと楽しく過ごせる時間を増やせると良いですね。
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