一人暮らしの自炊では、好きな食材を使いがちで栄養が偏ることもしばしば。野菜を意識的に食べるなら、いろいろな料理に活用できるキャベツがおすすめです。
今回はさまざまなメニューに使えるキャベツの活用方法や、野菜の基本的な切り方を紹介します。
食材を切るときの基本
間違った包丁の使い方で野菜を切ると、思いがけず大けがをすることも。ペンやお箸を使うのと同様に、包丁を使う際にも正しい持ち方や手の添え方、まな板の置き方があります。ここでは包丁の使い方について解説します。
包丁の正しい持ち方
包丁には3種類の持ち方があります。根菜のような硬いものを切る場合には、包丁の柄の部分を5本の指でしっかりと握る「握り型」を使います。
キャベツのような葉物の野菜を切るときは、包丁の刃の側面部分を人差し指と親指で挟んで、中指・薬指・小指を使って柄の部分を握る「押さえ型」がよいでしょう。
身がずれやすい刺身などを切るときには、人差し指を伸ばして包丁の背の部分に添えて、親指を伸ばして刃の根もとの柄の部分を押えるようにして中指・薬指・小指を使って柄を握る「指押し型」を使います。
手の添え方
手の指を折り曲げた状態で野菜を押さえるように添えます。添えた手の折り曲げた指に包丁の側面を当て、滑らせるように包丁を下ろして野菜を切っていきます。指を伸ばした状態で野菜を押さえると、包丁で指を切ってしまう恐れがあるので、添えた手の指は絶対に伸ばさないようにしてください。
まな板の置き方と位置
まな板はぐらつかない安定した台の上に、台のふちと平行になるように置きます。まな板が台の上で滑る場合には、台とまな板の間に絞った布巾を広げて挟むと滑り止めになります。まな板が台からはみ出す状態で使用すると、包丁を使っている最中にまな板が台から落ちることがあるので注意してください。
野菜を切るときのポイント
野菜といっても、大きさや形はさまざまです。美味しい料理を作るには、それぞれの野菜に合った切り方を選ぶことが大切。ここでは、野菜ごとに切る際のポイントを解説します。
硬い食材は押しながら切る
カボチャのように硬い野菜を切る場合は、包丁の刃に力が入るよう押し出すように切ります。野菜に対して垂直に包丁を切り下げると余計な力が入ってしまい、断面もきれいに切ることができません。硬い野菜を切る場合には、野菜に対して包丁の刃を斜め下に押し出すようにして切るようにしましょう。
柔らかい食材は引きながら切る
トマトのように柔らかい野菜を切る場合には、包丁を手前に引くように引き切りすると、形が崩れずにきれいに切ることができます。引き切りする際には、包丁の刃全体を使って切るように手前へ滑らせるとよいでしょう。
転がりやすい不安定な食材は斜め内側に
キュウリなどの転がりやすい野菜を切る場合には、刃を野菜に対して斜めに入れるように切ります。斜め切りすることで、切った野菜が転がるのを防ぐことができます。
食材は切り方で食感が変わる
野菜は繊維に沿って切る場合と繊維を断ち切るように切った場合では食感が変わります。繊維に沿って切った野菜には、野菜のシャキシャキ感が残るので歯ごたえを楽しむサラダなどに適しています。一方、繊維を切った野菜は、火の通りが早くなり、切られた繊維を通して味も染み込みやすくなるので煮物に適しています。
野菜の基本的な切り方
野菜の切り方にはどのような種類があるのでしょう。ここでは、代表的な野菜の切り方について紹介します。
輪切り
輪切りは、にんじん・大根・なす・ピーマンなどのような円柱や球状の野菜を円形に切る方法です。野菜の切り口が円になるように野菜の端から一定の厚さで切ります。
半月切り
まず円柱や球状の野菜を包丁で縦半分に切ります。縦に切った野菜の切り口が半月になるように、切り口を下にして端から一定の厚さで切ります。
イチョウ切り
イチョウ切りは、半月切りと同様に円柱や球状の野菜を縦に切った後、さらに半分に縦に切ります。縦に2回切った野菜の切り口を端から一定の厚さで切ります。イチョウの葉の形に似ているのでこの名がつきました。
薄切り
野菜を薄く切るのが薄切りです。野菜を薄く切ることで、煮物や焼き物の調理時間を短縮することができます。上述の輪切り・半月切り・イチョウ切りを薄く切ります。また、スライサーを使うことでも薄切りにすることができます。
せん切り
薄切りした野菜を数枚重ねて1~2mmほどの幅に細く切るのがせん切りです。キャベツをせん切りする場合には、キャベツの葉を数枚重ねて丸めて端からごく細く切っていきます。
乱切り
にんじん・大根・ごぼうなどの棒状や円柱の野菜を、味が染み込みやすいように切るときには乱切りを使います。野菜の切り口の断面が大きくなるように、90度ほど回しながら切り口が上になるようにして斜めに包丁の刃を入れて不規則に切ります。
短冊切り
短冊切りは、大根・にんじん・長いもなどで汁ものや和え物を作るときに使います。円筒の野菜を5cmほどの厚さに輪切りにして、縦にした状態で1cm程度の厚さの板状に切ります。板状に切った野菜を1mmほどの厚さに切り揃えて短冊状にします。
くし形切り
くし形切りは、トマト・じゃがいも・タマネギなどの球状の野菜を切るときに使います。髪の毛に使う「くし」の形ように、半分に切った球状の野菜を、中心から放射状に切ります。
みじん切り
チャーハンやハンバーグなどに入れるタマネギやにんじんは、細かい粒状に切るみじん切りを使います。みじん切りは、千切りにした野菜を束ねて、端から1mm~3mm程度の間隔で細かく切っていきます。
斜め切り
斜め切りは、キュウリや長ネギなどの細長い野菜を斜めに切る方法です。野菜の繊維に対して包丁の刃を斜めに入れて輪切りにします。斜めに包丁の刃を入れることで、切りロが広くなるので味がしみ込みやすくなります。
小口切り
キュウリ・長ネギ・オクラなどの細長い棒状の野菜を、端から輪切りにするのが小口切りです。棒状の野菜の切り口が丸くなるように、一定の厚さで形が崩れないように輪切りにします。
一人暮らしに便利な食材、キャベツの活用術
サイズが大きいキャベツは、外側の硬い葉、内側の柔らかい葉、中心のさらに柔らかい葉、というように葉の部分によって硬さが違います。作る料理に合わせて適した部分の葉を使い分けると、素材の良さを活かすことができます。ここでは、キャベツの部分ごとにおすすめの料理を紹介します。
キャベツは料理ごとに使う部分を分けよう
外側の葉っぱ:炒め物
キャベツの外側の緑色が濃い葉の部分は、内側の色の薄い葉に比べて硬いのが特徴です。スーパーなどでキャベツを買うときに外側の葉を捨ててしまう方もいますが、炒め物に使えばキャベツの歯ごたえを楽しむことができます。
内側の葉っぱ:煮込み料理・炒め物
キャベツの色が薄い内側の葉は、柔らかく甘みがあります。火を通すと甘みが強くなりますから、スープやポトフのような煮込み料理や、野菜炒めに使うのがおすすめです。
中心の葉っぱ:サラダ
キャベツの葉は、中心に近づくほど柔らかくて甘みが強くなります。この部分は、サラダ・コールスロー・漬物などに使うのがおすすめです。
キャベツの切り方一覧
さまざまな料理で活躍するキャベツ。キャベツの葉は部位によって食感や甘さが異なるので、特徴を活かして料理に活用することが大切です。ここでは、キャベツの特徴を活かした切り方について解説します。
芯の取り方
キャベツの真ん中には芯があります。キャベツの芯は、硬くて食感も良くないので取ってしまいます。まず、キャベツを縦に半分に切ります。次に芯の部分の上の葉を横に切り落とします。最後に芯に沿って包丁の刃を斜めに切り入れて芯を切り離します。
せん切り
キャベツの中心から内側の色の薄い部分は、サラダやコールスローに使うせん切りに適しています。葉をせん切りにするときは、葉の繊維を垂直に断ち切ると、柔らかな食感に仕上がります。
ざく切り
炒め物には、ざく切りにしたキャベツを使います。キャベツの外側から葉を数枚はがして重ねます。重ねた葉を葉の繊維にそって3cm~4cmほどの幅にざっくり切ります。葉を揃えたまま90度回して向きを変えて、3cm~4cmほどの幅に四角く切ります。
みじん切り
コールスローを作るのに便利なのはみじん切りです。キャベツの葉を数枚はがして重ねたら、5mmほどの幅に千切りにします。千切りにした葉の向きを90度変えて、さらに5mmほどの幅に細かく切ります。
野菜の切り方をマスターすれば、自炊がもっと楽しくなる
野菜の切り方を使い分けると料理の幅がグンと広がって、毎日の自炊がもっと楽しくなるはずです。特にキャベツは使える料理のバリエーションが豊富なので、自炊初心者はまずキャベツを使った調理から始めてみましょう。
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