チャイルドシート

車へのチャイルドシートの付け方ガイド|固定方法(シートベルト・ISOFIX)や装着向き別に解説

固定方法や装着向き別の車へのチャイルドシートの付け方

チャイルドシートを購入し、わくわくの赤ちゃんとのドライブ。もう車への取り付けはお済みでしょうか? いざ使いたい時に時間に追われ、なんとなくの感覚でつけてしまうのは大変危険です。

チャイルドシートのタイプにもよりますが、初めて取り付けを行う際には取扱説明書をじっくり読みながら、少なくとも30分程度は時間をとって落ち着いて行うようにしましょう。今回はチャイルドシートのミスユースを防ぐための、正しい設置方法や注意点について解説します。

チャイルドシートの役割とミスユース(取り付けミス)

チャイルドシートは日本で6歳未満の子どもを車に乗せる場合に、道路交通法によって設置が義務付けられています。万が一の事故の際に、大切な子どもの命を守ってくれる頼もしい存在ですが、取扱説明書に記載されている「正しい使い方」を守ることが何より重要です。

しかし、実際には多くの人が間違った使い方をしているようです。2019年に警察庁とJAFが行ったチャイルドシートの取り付け状況の調査によると、全体の57.8%という調査対象の半数以上が何かしら誤った取り付け方をしていました。

ミスユースの内容としては、「腰ベルトの締付け不足」と「座席ベルトの通し方間違い」が圧倒的に多く、いかに正しい取り付け方法が一般に浸透していないかが浮き彫りになっています。

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チャイルドシート装着前に確認すべきこと

チャイルドシートを装着する前には、確認しておくべきポイントがいくつかあります。ここでは事前にチャイルドシート本体について、またドライブ当日の赤ちゃんについての確認ポイントを解説します。

メーカーの取扱説明書

分厚い取扱説明書はなかなか読む気になれないのが本音ですが、ことチャイルドシートにおいて、話は別です! 事前にしっかりと読み込むことが大切です。付属のDVDや企業サイトで取り付け方の動画が見られる場合もあるので、必ずチェックしておくようにしましょう。

チャイルドシートの装着に必要な部品(パーツ)

チャイルドシート本体のほか、シートカバー類やたくさんの付属品などのパーツがあります。商品によって使用するパーツは異なるので、必ず取扱説明書と照らし合わせてすべてのパーツが揃っているかよく確認しましょう。

親戚や友人からチャイルドシートを譲り受けた場合には、説明書とパーツに抜けや破損がないかしっかり把握しておくことが大切です。

チャイルドシートの設置位置

日本では法律上、チャイルドシートの取り付け位置について禁止されている場所はないため、どの位置につけても違反にはなりません。ですが、赤ちゃんの安全面を考えると助手席は避け、後部座席に取り付けた方が良いでしょう。

助手席は特に追突時の衝撃が強く、その分エアバッグも運転席より大きく開くようになっているため、エアバッグで赤ちゃんを飛ばしたり、傷つけたりしてしまう可能性があります。後部座席のどの位置に取り付けるかはお好みですが、最近ではJAFでも乗せ降ろしを安全に行えるという点で、助手席側の後ろ側(歩道側)を推奨しています。

チャイルドシートの取り付け向き

どのチャイルドシートもおおむね新生児から1歳前後までは、車の進行方向に対して、後ろ向きにチャイルドシートを設置するように取扱説明書に記載されています。万が一の事故の時にも、背中の広い面で衝撃を分散させられるためです。

その後、前向きでの設置が可能となりますが、取り付けの向きの変更時期については子どもの年齢や身長・体重といった基準がそれぞれの商品によって定められているため、取扱説明書をよく確認しましょう。

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チャイルドシートの固定方法

チャイルドシートの固定方法は大きく、「シートベルト式」と「ISOFIX式」の2種類に分類されます。シートベルト式は本体背面の指定位置にシートベルトを通し、左右の座席で固定する方式を指します。従来からあるタイプで、ほぼすべての車に適応します。

対するISOFIX式は、本体の専用金具を、座席に付属しているコネクタに差し込むことで固定する方式を指します。手軽にチャイルドシートを固定でき、グラつきが少ない点がポイントです。

ただし、ISOFIXのコネクタ装備が日本で義務になったのは2012年なので、すべての車についているわけではないところに注意が必要です。

赤ちゃんの服装

主に冬場の寒い時期、チャイルドシートに乗せようとする赤ちゃんの服装にも注意が必要です。玄関で厚手のジャケットやコートを着せ、そのままチャイルドシートに乗せてしまいがちですが、これはNGです!

厚手の服の上からチャイルドシートのハーネス(肩紐)をすると、一見しっかりと固定されているようにも見えますが、実はベルトと子どもの間に洋服の分の隙間が空いてしまっています。

その隙間が原因で、衝撃を受けた際に上着が脱げて、飛び出してしまうというような事故にもつながりかねません。寒い季節でも、必ず上着は脱がせてハーネスを装着し、その上から上着をかけるなどすると良いでしょう。

詳しくはコチラ

タイプ別・車へのチャイルドシートの付け方

大きくシートベルト式とISOFIX式に分かれているチャイルドシートですが、取り付けの方法はどのように違うのでしょうか。本文ではタイプ別にチャイルドシートのつけ方をご紹介します。

チャイルドシートの付け方: シートベルト式

シートベルト式のチャイルドシートを、後ろ向きにつける場合と、前向きにつける場合では、取り付け方法がそれぞれ異なります。

後ろ向きチャイルドシート(新生児・乳児用ベビーシート)の付け方

シートベルト式のチャイルドシートを後ろ向きにつける場合には、まずハンドルを垂直に立てておきます。次に車の座席とベビーシートがぴったりと接していることを確認します。

長めに引き出したシートベルトを指定箇所に通し、タング(シートベルト先端)をバックルにカチッと音がなるまで差し込みます。その後、ベビーシートの背面にシートベルトを通し、座席側に押しながらシートベルトを強く引き、緩みを取ります。最後に、シートベルトにねじれがないか確認しましょう。

前向きチャイルドシートの付け方

シートベルト式のチャイルドシートを前向きにつける場合には、まず座席に置いたチャイルドシートの背面と、車の座席がぴったり接しているか確認します。次に車のシートベルトをチャイルドシートの指定通し位置に通し、シートベルトのタングをバックルにカチッと音がなるまで差し込みます。

その後、チャイルドシートのロック部分にシートベルトを通し、座面に片膝を乗せて体重をかけ、シートベルトを強く引っ張って緩みを取ります。最後にシートベルトにねじれがないか確認します。

チャイルドシートの付け方: ISOFIX(アイソフィックス)式

はじめにISOFIXガイドキャップがある場合には、ガイドキャップを座席のISOFIX固定バーに差し込みます(ISOFIXガイドキャップはなくても装着可能です)。

レッグサポートを起こし、アンカーラッチを回転させ、ISOFIX固定バーに差し込みます。最後にレッグサポートの長さを調節し、車の座席と背もたれにベースがぴったり接しているか確認します。

ジュニアシートの付け方

ジュニアシートとは、子どもが4歳(体重15kg以上)ごろから使用可能になり、車のシートに置いて座面を高くするものです。特に金具などを付ける必要はなく、シートの上に直接置くだけで設置できます。その上に子どもを座らせた後、大人と同様にシートベルトを締めます。

チャイルドシートが正しく装着できているか確認しよう

チャイルドシートの設置完了後、ヘッドサポートの位置とハーネスベルトの位置についてはよく確認するようにしましょう。いざドライブとなった時にすぐ出発できるよう、特にハーネスベルトの調整方法については、取り付け前に練習しておくのもおすすめです。

ヘッドサポートの位置

ヘッドサポートから子どもの頭がはみ出していないかもチェックポイントです。頭がしっかりホールドされるよう、位置を調整しましょう。

ハーネスベルトの位置

チャイルドシートを設置したら、まずハーネス(肩ベルト)の位置が子どもの肩の高さと合っているかしっかり確認しましょう。ハーネスが緩いと子どもが抜け出せてしまったり、万が一の時には飛び出してしまったりする危険性もあります。

大人の指が滑り込む程度の余裕をもたせて、適度に締めつけることが重要です。チャイルドシートを後ろ向きに設置した場合には、ハーネスを子どもの肩より若干低く、肩の位置に最も近い高さにすると良いでしょう。また、前向きにしたときは、子どもの肩の高さと同じか、肩より若干高い位置にくるよう調整します。

詳しくはコチラ

正しい付け方をマスターして、赤ちゃんの安全を守ろう

安心安全なお出かけのためには、正しくチャイルドシートを設置することが重要です。取扱説明書をよく読み、チャイルドシートについて正確な知識をつけておきましょう。

また、子どもの成長に合わせて、身体にあったチャイルドシートを選ぶようにすることも大切です。レンタルサービスを利用すれば、年齢や体格で買い換えが必要なチャイルドシートも、買い替えの手間がかからずお得に使うことができて便利です。チャイルドシートを正しい方法で使用し、お子様との楽しいカーライフをエンジョイしてください。

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