チャイルドシート

子供が車の助手席に乗れるのは何歳から? 法律で定められている? 安全性は?

2023年3月7日

小さい子供を連れてお出かけするには、車を利用するのが何かと便利ですよね。荷物を手に持つ必要がなく、帰り道に疲れた子供を抱っこしたり歩かせたりする手間もないため、とても楽に移動できます。

しかし、子供を車に乗せるのには苦労することもしばしば。後部座席にいると親の顔が見えないので泣いてしまう、チャイルドシートを嫌がってなかなか座らない、助手席や運転席の横に来てカーナビなどのボタンを押したがる、といった子供の行動に手を焼いた経験のある方も多いのではないでしょうか。

乗せ降ろしの苦労を考えると、いっそ子供を助手席に乗せて運転すれば親も子も気分よく過ごせるのかもしれない、と思うこともあるかもしれません。

今回は、子供を助手席に乗せられる年齢の目安や、助手席に乗せることによる危険性、チャイルドシートの正しい取り付け方法について解説します。

人気おすすめのチャイルドシートも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

チャイルドシートは助手席OK? 助手席に子供を乗せていいのはいつから?

日本では、6歳未満の子供を車に乗せる際はチャイルドシートを利用しなければなりません。これは、道路交通法によって定められた義務であり、違反すると交通違反点数が1点加点されます。

車を所有していて、かつ6歳未満の子供がいる家庭ではチャイルドシートの購入と設置は必須です。しかし、チャイルドシートの設置場所については法律による規定はなく、助手席にチャイルドシートを設置することは違反ではありません。きちんと取り付けたチャイルドシートに子供を座らせれば、法律上の義務を果たしていることになります。

助手席にチャイルドシートを設置すれば、何歳からという法律の定めはない

道路交通法上では、チャイルドシートの設置場所に対して明記がないのと同じく、助手席に乗る人の年齢についても規定がありません。たとえば助手席に設置したチャイルドシートに0歳の赤ちゃんを乗せていたとしても、交通違反にはならないのです。

しかし理由は後述しますが、乳幼児を助手席に乗せることは望ましくないとされています。

チャイルドシートとジュニアシートの違い

0~4歳頃の子供が使うことを想定して作られたチャイルドシートに対し、3~11歳頃の子供を対象にしているのがジュニアシートです。ジュニアシートの適応条件は「体重15kg、身長100cm以上」で、チャイルドシートが窮屈になってくる3~4歳頃に切り替えるのが一般的です。

子供が助手席に乗るタイミングの推奨は身長140cmを超えた10歳頃

乳幼児を助手席に乗せることは控えるべきですが、では子供を助手席に乗せても問題ないとされるのは何歳頃からでしょうか。目安としては、10歳頃からは安全に助手席を利用できるとされています。

そもそも車のシートベルトは身長140cm以上の人間が座ることを想定して作られています。そのため平均身長が140cmを超えてくる10~12歳頃が推奨されているのです。ただし、身長の伸びには個人差がありますので、その子の成長に合わせて適切な時期から助手席の利用を始めましょう。

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助手席は後部座席に比べ危険が高い

基本的な考え方として、車が走行中に事故が起きた場合、後部座席よりも助手席のほうが怪我の危険性が高いとされています。正面衝突が起きた場合は運転席と助手席が受ける被害が大きく、前方からの飛来物などの危険もあります。

チャイルドシートを助手席に設置する危険性

事故により強い衝撃を受けると、助手席では前からエアバッグが出る仕組みになっています。このエアバッグが膨らむ力はとても強く、フロントガラスを割る場合もあるといいます。

チャイルドシートを助手席に設置した状態でエアバッグが出ると、チャイルドシートや子供の身体にこの強い力が加わり、怪我をするリスクが高いとされています。大人が普通に座る場合と比べてエアバッグとの距離が近づくため、本来は人を守るためのエアバッグが逆に危険になるのです。

助手席にチャイルドシートの後ろ向き設置で起きうること

0~1歳頃の子供には後ろ向きタイプのチャイルドシートを利用することがありますが、このタイプを助手席に取り付けることは特に危険とされています。エアバッグが出たときにチャイルドシート後方から強い衝撃を受けることになり、子供がチャイルドシートと助手席シートの間に挟まって潰されてしまうからです。

後ろ向きタイプのチャイルドシートは、後部座席に設置してこそ、その安全性が発揮されます。

チャイルドシート、ジュニアシートのミスユースに注意

チャイルドシートやジュニアシートは子供の安全を守るものですが、その使い方が正しくないと、いざという時に子供を守れなかったということにもなりかねません。

チャイルドシートの取り付けと子供の着座姿勢について、JAFの調査では5~7割のチャイルドシート利用者にミスユース(間違った使い方)があったというデータもあります。今一度、チャイルドシートがしっかり取り付けられているか見直し、子供自身がシートベルトをすり抜けないような対策もしておきたいですね。

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車へのチャイルドシートの付け方

市販されているチャイルドシートには、シートベルト式とISOFIX(アイソフィックス)式の2種類があります。それぞれの特徴と正しい取り付け方法を確認しておきましょう。

チャイルドシートの付け方: シートベルト式

シートベルト式チャイルドシートは、シートベルトを使用して座席に固定するタイプのチャイルドシートです。従来からあるタイプであり、どんな車にも対応していることが特徴です。

取り付ける際は、本体を座席の奥までしっかりと押し込んでからシートベルトで固定しましょう。固定した時に本体背もたれと座席の間に隙間が空いていると、事故の衝撃を十分に吸収できず危険です。リクライニングなどで調整しながら隙間が空かないよう取り付けるようにしてください。

チャイルドシートの付け方: ISOFIX(アイソフィックス)式

ISOFIX式チャイルドシートは、シートベルトを使わずに取り付けができる国際規格のチャイルドシートです。車のISOFIXアンカーとチャイルドシートのコネクターをドッキングして固定するので、取り付けミスが少ないことが特徴です。

本体コネクターを車のISOFIXアンカーに差し込むだけで誰でも簡単に取り付けられます。コネクターをアンカーに差し込むと「カチッ」と音が鳴るので、あとはチャイルドシートが安定するように座席の奥に押し込みましょう。

なお、2012年7月以前に発売された車にはISOFIXアンカーが設置されていない場合があります。ISOFIX式チャイルドシートを購入する際は、取り付け確認車種リストや車両取扱説明書などで取り付け可能なのかを忘れずに確認しておきましょう。

ジュニアシートの付け方

ジュニアシートは座席の上に置いて座面を高くするためのものです。そのため、シートベルトやISOFIXアンカーなどで本体を固定する必要はありません。ジュニアシートの上に子どもを座らせたら、大人と同じようにシートベルトを締めるだけです。

ただし、ジュニアシートの両側にあるガイドの下側にシートベルトを通すようにしてください。ガイドの下側にシートベルトを通すことでジュニアシートがしっかりと固定されます。

先述したとおり、ジュニアシートの適応条件は「体重15kg、身長100cm以上」で、チャイルドシートが窮屈になってくる3~4歳頃に切り替えるのが一般的です。3~4歳の子供ではエアバッグが作動した際の衝撃に耐えられないため、チャイルドシートと同じく助手席に設置するのはできるだけ避けましょう。

チャイルドシート取り付け時の注意点

チャイルドシートを取り付ける際は「正しく取り付けできているかどうか」を十分に確認することが大切です。一見正しく取り付けできているようでも、しっかりと固定できていないケースがあるので注意しましょう。製品によって違いはあるものの、チャイルドシートを手で動かした時のズレ幅が2.5cm以内であることが、正しく固定できているかの目安となります。

取扱説明書でチャイルドシートの付け方を確認

チャイルドシートを取り付ける際は、付属の取扱説明書を必ず確認しましょう。メーカーや製品によって構造が違っているため、推奨される取り付け方法も異なります。メーカーによっては取り付け方法を説明するDVDなどが付属されている場合もあります。説明書やDVDを確認して、正しい取り付け方法を理解しておきましょう。

ハーネスやヘッドサポートの位置を確認

チャイルドシートを取り付ける際は、ハーネスやヘッドサポートの位置を確認しましょう。ハーネスベルトの位置を子どもの体格に合わせて調整する際は、以下の点をチェックしてください。

  • 首を圧迫していないか
  • 背中が背もたれについているか
  • ベルトの間に指が入るくらいの余裕があるか
  • ベルトがねじれていないか

ヘッドサポートについては、子どもの頭がはみ出していないかを確認しましょう。頭がはみ出している場合は、チャイルドシートとしての役割を果たしていないため買い替えが必要です。

チャイルドシートの人気おすすめ

人気おすすめのチャイルドシートを4つ紹介します。それぞれ違った特徴があるので、状況に適したものを選ぶようにしましょう。

Combi(コンビ)|クルムーヴ アドバンス ISOFIX エッグショック

Combi(コンビ)|クルムーヴ アドバンス ISOFIX エッグショックは、新生児~4歳児(身長40cm~105cm)まで使用できる、ISOFIX式チャイルドシートです。

超・衝撃吸収素材「エッグショック」が産まれたての赤ちゃんのやわらかい頭を守ります。ウォッシャブルシートを採用しているため、いつでも清潔&衛生的。また、360°回転タイプなので、赤ちゃんの乗せ降ろしもラクラクです。

joie(ジョイー)|Arc360°

joie(ジョイー)|Arc360°は、新生児~4歳児(体重2.5~18kg)まで使用できる、ISOFIX式チャイルドシートです。赤ちゃんを優しく包む新生児パッドは、生後6ヶ月以降窮屈になったら取り外しができます。

360°回転式タイプの本製品は、メッシュシートとエアホールを採用しており通気性も抜群。シートは全て取り外して洗えるのでいつでも清潔です。

Combi(コンビ)|ジョイトリップ エアスルー GH

Combi(コンビ)|ジョイトリップ エアスルー GHは、1歳~11歳(体重9~36kg)まで使用できる、シートベルト式チャイルドシートです。ふわふわ爽快シートで全身を優しく快適に包み込みます。

超・衝撃吸収素材「エッグショック」も搭載。子どもの成長に合わせて、チャイルドモード・ジュニアモード・ブースターモードの3ステップで使用可能です。

Aprica(アップリカ)|フォームフィット ISOFIX セーフティープラス

Aprica(アップリカ)|フォームフィット ISOFIX セーフティープラスは、1歳~10歳(身長76cm~135cm)まで使用できる、ISOFIX式チャイルドシートです。衝撃吸収素材「マシュマロGキャッチ」が子どもの頭を大切に守ります。

乗せ降ろしの負担を軽減する「スムーズドベルトホルダー」を新採用。また「ぐんぐん成長レバー」を搭載しており、体格の変化に応じたフィットを実現しています。

詳しくはコチラ

安全のため後部座席に乗せましょう

子供と車で出かける際、助手席に子供を乗せられたら楽だと思うことがあるかもしれませんが、安全面から見ておすすめできません。何かあった時、子供の安全を守るのは大人の役目であり責任です。子供が嫌がるからといってチャイルドシートに正しく座らせていないと、万が一の場合に悔やんでも悔やみきれないでしょう。

車の後部座席は車体の中央に近い位置になるので、前後どちらからの衝撃に対しても被害を受けにくい場所です。子供の安全のことを第一に考えて、チャイルドシートは後部座席に正しく装着して使いましょう。最近の車なら、後部座席にISOFIX固定金具が付いているので取り付けが簡単で安心ですね。

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