大人が寝るときに使う枕は、赤ちゃんとっては必要なのか気になりますよね。またベビー枕はさまざまな形状やデザインの商品がありますが、どのようなものを選べば良いのでしょうか?
今回はベビー枕の使用時期やタイプ別にある役割、選び方のポイントなどを紹介します。
新生児に枕は不要?
大人にとって就寝時に必須の枕ですが、実は新生児には不要と言われています。その理由の1つが背骨の形状の違いです。大人の背骨はS字にカーブしており、枕を使って寝ることで首への負担が軽減できます。対して新生児の背骨はC字にカーブしているため、枕がなくても首への負担がありません。
また枕などの柔らかい寝具を使うと、窒息や乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まるとされています。これらの理由から、新生児に枕は不要と言えるでしょう。
赤ちゃんの枕はいつから使える?
赤ちゃんが枕を使えるのは、首がすわる3~4ヶ月頃からです。この頃から赤ちゃんの背骨は、少しずつC字からS字へカーブし始めます。
ただしすぐに大人と同じようなS字カーブになるわけではありません。そのため最初から柔らかすぎたり高すぎたりする枕を選ぶと、赤ちゃんの首に負担がかかってしまいます。はじめは低めの枕を使用し、赤ちゃんの成長に合わせて心地よく眠れるものをチョイスしてあげましょう。
赤ちゃん用、ベビー枕の役割
ベビー枕にはさまざまな形状があり、それぞれ目的を持って作られています。赤ちゃんに合ったものを選ぶには、その役割を把握しておきましょう。
赤ちゃんの頭の形を整えて寝ハゲも防止
赤ちゃんの頭の骨は非常に柔らかく、同じ姿勢で寝ていると歪んでしまう可能性があります。
また2~6ヶ月頃の赤ちゃんに見られるのが「寝ハゲ」。赤ちゃんはずっと寝ているので、後頭部の髪の毛がこすれることで抜け落ち、薄くなってしまいがちです。枕を使って頭部にかかる圧力を分散することで、これらの症状は改善できます。
ドーナツ型のベビー枕がおすすめ
頭の形や寝ハゲが気になる場合は、中央に穴があいているドーナツ型のベビー枕がおすすめです。ただし赤ちゃんの頭部は7~8ヶ月頃には形が決まってきてしまうため、生後6ヶ月までには使い始めましょう。寝ハゲは成長するにつれ自然と改善されますが、気になる場合はドーナツ型の枕を使ってみてください。
ベビー枕で吐き戻しを防ぐ
赤ちゃんの胃は大人と違い、とっくりのような形状をしています。そして入口の筋肉の発達も未熟なためしまりが弱く、母乳やミルクが逆流しやすくなっています。そのためゲップが上手に出ないときなど、寝ているときに吐き戻してしまうことがあります。
吐き戻しを防ぐには、ベビー枕で頭の部分を高くしてあげるのが効果的です。
傾斜型のベビー枕がおすすめ
吐き戻しを防ぐには傾斜型のベビー枕がおすすめ。使用時期はベビー枕が使える生後3ヶ月頃から、胃が発達して吐き戻しがなくなる1歳頃が目安です。ゲップがなかなか出なくて苦労している方は活用してみましょう。
また傾斜型のベビー枕は、鼻づまりの改善にも有効が期待できます。鼻づまり対策には3歳頃まで使えるので、風邪気味のときは使用してみてください。
ベビー枕で向き癖を予防する
子宮の中での体勢であったり、いつも添い寝する向きが同じであったりなどが原因でついてしまうと言われている赤ちゃんの「向き癖」。癖がつくといつも同じ向きで寝るようになり、赤ちゃんの頭の形が歪んでしまう可能性があります。
小さい頃からこまめに向きを変えたり、転がしてあげたりすることで向き癖がつきにくくなりますが、ベビー枕を取り入れることで向き癖の予防ができますよ。
くぼみ型のベビー枕がおすすめ
向き癖予防にはくぼみ型のベビー枕がおすすめです。頭がくぼみにはまり、赤ちゃんが上を向いて寝やすい状態にしてくれるので向き癖の防止になります。
くぼみ型の枕は頭部にかかる圧力を分散してくれるので、上を向いて寝ていても絶壁にもなりにくいですよ。ドーナツ型と効果が似ていますが、くぼみ型は凹みが小さいので、頭がはまって動けなくなる危険性が低いのが特徴です。ベビー枕が使えるようになる3ヶ月頃から、赤ちゃんの様子をみながら取り入れてみましょう。
ベビー枕の選び方
最後にベビー枕の選び方を紹介します。最近は可愛いデザインのベビー枕もたくさん販売されていますが、「赤ちゃんに合ったもの」「お手入れのしやすさ」「耐久性」などさまざま点を考慮するのも重要です。
これから紹介するポイントを押さえておけば、後悔のないものを購入できるはずですよ。
形で選ぶ
先ほど紹介した通り、ベビー枕は形状によって効果が異なります。赤ちゃんにあった形の枕を選んであげましょう。
- ドーナツ型: 頭の形を整える・寝ハゲ防止
- 傾斜型: 吐き戻し防止・鼻づまり改善
- くぼみ型: 向き癖予防
上記に加えて気を付けたいのが「枕のサイズ」です。赤ちゃんの頭の大きさを考慮して、ぴったりのサイズのものを用意しましょう。
素材で選ぶ
赤ちゃんの肌はデリケートなので、素材や触り心地によっては肌が荒れてしまうことも。特に敏感肌な赤ちゃんなら綿100%、オーガニックコットンなどが安心です。一方でポリエステル素材は丈夫で使い勝手が良いというメリットがあります。また夏場は冷感素材などを取り入れるのもおすすめですよ。
素材だけでなく、生地の織り方にも注目して選びましょう。タオルに使用されているパイル生地はふんわりしており、吸水性に優れているので蒸れにくいのが特徴。ガーゼ生地はサラッとした触り心地で速乾性があります。他にもメッシュ生地は通気性に優れているので夏場に最適など、それぞれ肌触りや効果が異なります。
さらに中綿の素材によっても、赤ちゃんの寝心地が変わってきます。赤ちゃんのお肌や季節、触り心地などを考慮して気に入った素材の枕を選びましょう。
おすすめは丸洗いができるもの
赤ちゃんは汗っかきですし、吐き戻すことも珍しくありません。ベビー枕は汚れがちなので、清潔に使用するには洗えるタイプがおすすめです。カバーを外して洗濯機で洗えるもの、中身も丸洗いできるものなどが良いですね。
ふかふかした枕は避ける
柔らかすぎる枕は、赤ちゃんが窒息する危険があるので避けましょう。0歳児の死亡事故の多くは窒息死です。顔が埋もれて数分で死亡してしまうこともあるので、少しでもリスクがあるものは避けなければなりません。
寝返りを始めた頃はまだ頭を長時間上げていられないので、枕などに顔が埋もれてしまう危険があります。寝返り前の赤ちゃんであっても、体勢を変えた拍子に顔が埋もれることもあります。ベビー枕は窒息事故が起こらないよう配慮されていますが、今一度チェックしてから購入しましょう。
赤ちゃんに合った枕を選びましょう
今回紹介した通り、赤ちゃんの枕と大人の枕の使用目的は異なります。頭の形や吐き戻しが気になるようであれば、赤ちゃんの成長に合わせてベビー枕を取り入れてみましょう。
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