赤ちゃんは体温調節が苦手なため、夏の暑い日は特に注意が必要です。外出時に使用するベビーカーは熱がこもりやすく、思っている以上にベビーカーは高温になります。短時間のお出かけでも赤ちゃんにとっては負担ですよね。今回は熱中症の予防策や暑さ対策に有効なグッズ、ベビーカーの選び方を紹介します。
熱中症を予防する方法
上手に汗をかけない赤ちゃんは熱中症になりやすく、重症化する可能性も。安全のために、赤ちゃんの様子をこまめにチェックするようにしましょう。ここでは熱中症予防と初期症状の応急処置について解説します。
直射日光を避ける
日光浴は適度におこなうと骨が強くなり、免疫力もアップします。しかし、大人より地面に近いところにいる赤ちゃんは太陽の照り返しを受け、体温が上がりやすいのも事実です。直射日光を避け、まずは窓越しに外の風や光に慣れるところから始めてみてくださいね。
水分をこまめにとる
体内の水分量が減ると大人も子どもも熱中症になります。特に赤ちゃんの場合は、自分で主張できないため、大人が気にかけてあげなければなりません。また、赤ちゃんは肝臓機能が未熟で新陳代謝が激しく、多くの水分を必要とします。ポイントは水分をこまめにとること。一度に大量の水を飲ませると血液が薄まり、ミネラルバランスが崩れてしまいます。
熱中症の初期症状と応急処置
まずは赤ちゃんの身体を冷やしてあげましょう。日陰などの涼しい場所に移動して、太い血管がある腕や脇の下、足の付け根を中心に冷やすと体にこもった熱を逃がしやすいです。また、水分や塩分を補給することも忘れないでくださいね。吐いたり、意識が朦朧としたりするなど熱中症のサインがあればすぐに救急車を呼ぶといった処置をしましょう。
真夏のベビーカーはとっても暑い
ベビーカーは熱がこもりやすく、真夏のお出かけには注意が必要です。環境省の熱中症予防情報サイトによると、気温32度のとき、地上から50cmの場所では35度以上の気温になります。地上から50cmといえば、ベビーカーに近い高さです。そのため、できる限り暑さを回避するアイテムが赤ちゃんにとって必須となります。
ベビーカー用の暑さ対策アイテム
夏のお出かけには「涼しくするアイテム」と「日よけアイテム」を用意しておくとよいでしょう。それではどんなアイテムがあるのか具体的に紹介します。
涼しくするアイテム
保冷剤・保冷シート
身近なものでいうと、保冷剤を持ち歩くといいでしょう。100円ショップなどでもかわいい保冷剤がたくさん売られています。タオルで保冷剤を巻くと冷却アイテムになり、赤ちゃんの火照った体を冷やす以外に、ベビーカーの座席部分を冷やす使い方も可能です。ベビーカーに取り付け、赤ちゃんの背中や後頭部付近を数時間保冷する専用シートもあります。
ベビーカー用扇風機
一般的な小型扇風機は赤ちゃんにとって風が強いと感じます。ベビーカー用扇風機であればやさしい風が出て、赤ちゃんも息苦しくなりません。ただしベビーカーに取り付ける際、地面から近い場所に設置してしまうと熱風になる可能性があるので、できるだけ上部に取り付けるようにしてください。
温度計
大人と赤ちゃんの体感温度は異なりますので、可視化できる温度計があると熱中症防止につながり安心です。熱中症指数を教えてくれる機能や、警戒レベルをアラートで知らせてくれる機能付きの温度計もあります。
日よけアイテム
サンシェード
サンシェードは眩しい日差しを遮ってくれます。赤ちゃんにとって太陽の光は眩しすぎることもあり、日差し遮断以外にも目を守る役割のあるサンシェードは役に立ちます。
日よけ・虫よけブランケット
冷却機能があるブランケットは赤ちゃんの体温を適温に保ってくれます。ブランケットは日焼け予防にもなり、肌の炎症を防ぐことができます。また虫よけとしても使え、お出かけも快適です。
照り返し防止シート
照り返し防止シートをベビーカーの背面に取り付けておくと、地面からの反射熱をシャットアウトしてくれます。そのため、赤ちゃんの体温も高くならずにすみます。ベビーカーを折りたたむときも照り返し防止シートは装着したままで大丈夫ですので、手間いらずです。
暑さ対策におすすめなベビーカーの選び方
ベビーカーは押しやすさや重さ、取り扱いやすさなど使う人によって選ぶポイントはさまざま。ここでは暑さ対策の観点から考えたいと思います。
赤ちゃんが静かなのは寝ているのではなく、暑さでぐったりしている可能性も。言葉でSOSが発せない赤ちゃんのために、できるだけ快適な温度で過ごさせてあげたいものですよね。それにはやはり暑さ対策は欠かせません。
ハイシート
従来のベビーカーの座面は40cm前後で、50cm以上の座面のベビーカーをハイシートといいます。ハイシートのメリットは地面からの照り返しによる熱の影響を最小限に抑えることができます。また、ほこり対策としても効果的です。身体が未発達な赤ちゃんがほこりや排気ガスを受けると、その後にアレルギー体質になる可能性も。座面が高いと自動的に持ち手も高くなり、パパ・ママがハンドルを操作しやすいです。
幌・日よけ・フード
日差しを遮断するための幌（ほろ）・日よけ・フード付きのベビーカーも好まれます。幌が大きすぎると赤ちゃんの様子が分からないですし息苦しいイメージですが、大きな幌にはメッシュの窓が付いているのが一般的なので、赤ちゃんもパパ・ママもお互いの顔が見られて安心です。幌で覆いかぶされた空間が苦手な赤ちゃんには、内部が広いベビーカーもおすすめです。
背もたれ・シートクッション
背もたれ・シートクッションは汗を逃がして蒸れにくい特色があります。そのため、赤ちゃんは汗をかいてもベタベタせず、気持ちよく散歩を楽しめます。暑さ対策以外にも、シートクッションがあれば不安定な道でも赤ちゃんの身体周りや頭を安定して支えることもできます。また、シートクッションの肌ざわりや耐久性も重要なポイントです。
こまめな水分補給と休憩も忘れず、夏の暑さを乗り切ろう
暑い日にお出かけをする際の対策・予防法について紹介しました。地面から近い位置にあるベビーカーは、直射日光のほかに地面からの照り返しにおいても十分注意が必要です。ベビーカーの準備を検討されている方は、便利なアイテムをそろえるとともに暑さ対策機能があるベビーカーを選ぶことをおすすめします。
お出かけに便利なベビーカーですが、使用期間が短く、費用を抑えたいと思うのがパパ・ママの本音。使わないときの収納や不要になったときの処分も大変です。レンタルを活用すれば必要なときだけ利用でき、費用や処分の手間が省けますので、ぜひ検討してみてくださいね。
