新型コロナ感染症の感染拡大に伴い、マスク着用が当たり前の時代となりました。赤ちゃんにマスクをつけるべきか悩む方も多いのではないでしょうか。今回は新生児・子どものマスク着用は必要か、マスクを使うときに注意することはなにか、などを解説します。
新生児・赤ちゃんのマスク着用は必要?
日本小児科学会の提言では、「乳幼児のマスク着用には危険があります。特に2歳未満の子どもには気をつけましょう」と示されています。
乳幼児のマスク着用について、以下に引用したような危険があると言われています。
- 呼吸が苦しくなり、窒息の危険がある。
- 嘔吐した場合にも、窒息する可能性がある。
- 熱がこもり、熱中症のリスクが高まる。
- 顔色、呼吸の状態など体調異変の発見が遅れる。
これらのことから、2歳未満の赤ちゃんにマスクは着用させない方が良いと考えられます。
(※科学的な知見やデータは更新される場合があります。必ず信頼できる機関が発信した最新の情報を参考にしてください)
2~3歳以降はマスクを着用してもいい
マスクをできるかどうかは、子どもの性格やその時の状況によっても異なりますが、マスクをひとりで扱えるようになるのは2~3歳頃からでしょう。
子どもの発育には個人差も大きいため、2歳を超えたからマスク着用が義務というわけではなく、厚生労働省も「一律にマスクを着用することは求めていません」としています。いずれにしてもマスクを着用する際は、体調の変化などがないか周囲の大人が常に見守りましょう。
マスク着用以外でできる赤ちゃんのウイルス感染対策
それでは、赤ちゃんを感染から守るためにはどうしたら良いのでしょうか。赤ちゃん、特に新生児期は集団の生活ではなく、家族と接する機会が多いのではないでしょうか? 親や周囲の大人が注意して感染対策を行うことが必要です。
ママ、パパのマスク着用
まずは、ママ・パパがしっかりとマスク着用など感染対策を徹底し、自宅にウイルスを持ち帰らないことが重要です。
手洗い
感染予防には正しい手洗いが重要です。子どもだけでなくママ・パパも手洗いを徹底しましょう。
3密(密閉、密集、密接)を避ける
できるだけ、赤ちゃんを混雑する場所に連れ出さないようにしましょう。買い物などの際には、ソーシャルディスタンスを保つようにしてください。
換気や消毒
室内の空気を入れ替えましょう。30分に1回は、数分間、窓を全開にします。必ず2つの窓やドアを開けて、空気が流れるようにしましょう。
ベビー用品の活用
感染対策として、ベビー用品を活用することもできます。
ベビーカー用カバー
ベビーカーを使用する際は、ベビーカー用のレインカバーの着用がおすすめです。レインカバーは雨だけでなく、飛沫や菌やほこりなどの侵入を防ぐことができます。ただし、気温の高い日は、熱中症になるリスクがあるため使用はおすすめしません。
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赤ちゃん用帽子シールド
赤ちゃん用の帽子に透明なカバーが付けられるフェイスシールドです。マスクの代わりに、外からの飛沫や菌、ほこりなどから守ってくれます。帽子が好きな赤ちゃんにはおすすめです。カバーを外せば、普通の帽子にもなります。
ケープ
暑い時期には、日よけとして使用できます。抗菌・抗ウイルス加工された生地を使ったケープが特によいでしょう。寒い時期には、ダウンケープが暖かくおすすめです。
ケープを適切に使用すれば、赤ちゃんに直接飛沫が付着するのを防げます。帽子つきの物もあるので、顔に飛沫が飛ぶことも防止できます。
抱っこ紐カバー
抱っこ紐のフードカバーを使用すれば、移動で電車やバスが混み合っているときにも赤ちゃんを飛沫から守ることができます。ただし赤ちゃんは体温が高いため、気温の高い日にフードをつけっぱなしにしないよう、こまめに様子を確認しながら使用してください。
どうしても赤ちゃんのマスク着用が必要なときはどうする?
2歳未満の子どもはマスクをしなくて良いとお伝えしてきましたが、乳幼児期は予防接種や検診で病院に行く機会も多く、病院で病気がうつらないか心配されるママ・パパもいると思います。
逆に、子どもが熱を出した場合や咳がひどい場合はマスクをつけた方がいいこともあるでしょう。0歳児は赤ちゃんが呼吸もうまくできないことや、嫌がることもありますが1歳後半になると短時間であれば着用することもできます。
そんなときは、必ずママ・パパがそばで苦しそうにしていないか、顔色は悪くないかなど確認するようにしましょう。数分に1回はマスクを取って、大きく深呼吸し、風通しの良い場所に誘ってあげてくださいね。長時間の着用は避けて短時間の使用にしましょう。
子供用(赤ちゃん用)マスクの選び方
メーカーによっては、対象年齢を1歳半からとしているマスクも存在します。マスクを嫌がる子も多いですが、好きなキャラクターがプリントされたマスクや、家族でマスクをつけてみるのもいいかもしれません。
ノーズワイヤーは刺さると危険なので、ノーズワイヤーがないものを選びましょう。
サイズ
せっかくマスクをつけても、顔のサイズに合わず隙間ができると効果が得られません。子どもの顔のサイズにあったものを用意してあげてください。
素材
不織布タイプはフィルタ機能に優れており、使いきりマスクに多い素材です。現在は不織布マスクが推奨されています。機能面、衛生面を考え、子どもには使いきりマスクである不織布タイプがよいでしょう。
形
マスクの形は、大きく分けて平型マスク、プリーツ型マスク、立体型マスクの3種類です。感染対策の目的には使いきりマスクのプリーツマスク、立体型マスクがおすすめです。
ゴム
子どもは耳かけゴムが痛いなど、少しでも不快に感じるとマスクをつけてくれないなどの悩みにつながる可能性も。きついからといって緩いものを選ぶと、密着せず効果が得られません。耳かけゴムは痛くなりにくい工夫がされているものを選んであげましょう。
柄
幼児期に重要なポイントは柄です。子どもが喜ぶお気に入りのキャラクターが描かれたものなどを選ぶと、マスクへの不安感も拭え、楽しんでマスクを着用してくれるかもしれません。マスクにシールやスタンプをつけることもできます。
日頃のケアをしっかりと、赤ちゃんの健康を守ろう
ここでお伝えした通り、2歳未満の赤ちゃんは熱中症や窒息のリスクから、マスクの着用をおすすめしません。もしマスクをしなければならないときはそういった可能性に注意して、こまめに赤ちゃんの様子を確認するようにしましょう。
もちろんママ・パパの感染予防もしっかりとし、ベビー用品も上手に活用してください。家族みんなで健康的な毎日を送れるように、日々心がけを意識しましょう。
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