初めての出産の時、ベビー用品や子育てグッズなどで何が必要か、いつから準備するのか、わからない方も多いのではないでしょうか。出産・育児に専念できるよう情報収集はお早めに。準備できるものは、できる時に準備していきましょう。
今回はプレママ・プレパパ向けに、出産準備のタイミングや必要なアイテムを紹介します。
出産準備・ベビー用品の手配はいつから始める?
妊娠中は疲れやすく体調も崩しやすいので、余裕を持って準備を進めましょう。
筆者は、妊娠中に仕事が忙しく準備ができていない中、予定日よりも早めに出産となりました。入院中に急いで家族にチャイルドシートを購入してもらったり、退院の日におむつなどを買いに行ったりと大変な思いをしました。
個人差は大きいですが、つわりが落ち着き始める4ヶ月頃から情報収集を始められると良いですね。安定期に入って体調も落ち着く6~8ヶ月くらいから、インターネットで注文をしたり実際にお店で購入したりするママ、パパが多いようです。
出産費用は3種類! それぞれいくら準備すればいい?
出産に必要な費用は、大きくわけて以下の3つの種類があります。
- 妊娠中にかかる費用
- 出産時と出産前後にかかる費用
- マタニティ用品・ベビー用品の費用
妊娠から出産までに必要なこれらの費用は、ほとんどが自己負担となります。いくら準備しておけばいいのか、それぞれの平均相場を紹介していきます。
妊娠中にかかる費用の平均相場
妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんが無事に育っているかを確認するため、定期的に妊婦検診(妊婦健康診査)を受けることになります。妊婦検診は厚生労働省により、妊娠がわかってから出産するまでの間に14回程度の受診が定められています。
検診の相場は1回5,000~7,000円、初診や特別な検査がある場合は1~2万円前後です。医療機関や検査内容により、毎回の費用は異なります。妊娠はケガや病気ではないため健康保険が適用されず、全額自己負担となることを覚えておきましょう。
ただし妊娠中に症状の悪化や病気が見られた場合は、その検査や治療にかかった費用は保険適用となります。また各自治体には妊婦検診の助成制度があり、それを利用することで検診の費用を軽減できます。
出産時と出産前後にかかる費用の平均相場
出産時と出産前後にかかるのは、入院・分娩の費用です。分娩費の平均相場は25万円前後、入院費の平均相場は11万円前後。それに加え「新生児管理保育料」「検査・薬剤料」「処置・手当料」などもかかるので覚えておきましょう。
出産するときは国から「出産育児一時金」が支給され、子ども1人につき42万円(参加医療補償制度に未加入の医療機関で出産の場合は40万円)がもらえます。そのため自己負担額は、分娩費・入院費から出産一時金を差し引いた金額です。トータルの自己負担は5~8万円程度が平均相場となります。
ただしこれらは利用する病院や分娩方法などによって異なるので注意しましょう。深夜・休日といった時間外分娩、個室の利用、帝王切開や無痛分娩などは料金が割り増しとなります。帝王切開は健康保険の適用となり分娩費の自己負担額が減りますが、入院日数が長引くため費用がかさむ傾向にあります。
マタニティ用品・ベビー用品の平均相場
妊娠・出産にかかる医療費の他にかかるのが、マタニティ用品・ベビー用品の購入費用です。妊娠すると体型が変化するため、マタニティウェアや下着が必要になります。さらに妊娠線対策のクリーム・骨盤ベルトなども揃えておくと安心です。また入院するにあたって衣類や生活用品、母乳パッドや産褥ショーツなどの準備も欠かせません。
生まれてくる赤ちゃんのベビー用品も準備する必要があります。おむつやベビーウェア、哺乳瓶やベビーベッドは出産前に揃えておきましょう。またベビーバスや抱っこ紐、チャイルドシートなども早めに用意しておくと産後が楽になります。
これらの購入費用は助成金などが出ないため、すべて自己負担です。どのようなものを買うかで費用は変わってきますが、マタニティ用品・ベビー用品の平均相場は10~15万円ほどが目安とされています。ベビー用品は揃える品目が多いため、早めに準備しましょう。
出産の準備をする前にベビー用品が必要な時期を知ろう
ベビー用品はそれぞれ使い始める時期が異なります。急いで買いすぎることのないよう、しっかりリサーチして、落ち着いて準備しましょう。
おむつを準備するタイミング
おむつは、赤ちゃんの体重が予測できる妊娠9ヶ月から臨月で準備することが多いようです。
入院中に産院で使用したおむつで、赤ちゃんの肌に合うかどうかも試すことができますし、場合によってはサンプルをもらえることもあります。肌に合うものを探すためにも、退院までにまずは1パック買っておいて、あとは赤ちゃんの肌に合うおむつを探しましょう。
粉ミルクを準備するタイミング
母乳で育てたいから粉ミルクは不要と考えている人もいるかもしれません。しかし、最初は母乳の量が少なかったり赤ちゃんが上手に吸えなかったりして、ミルクを足すことがあります。
必要な期間は人それぞれ異なりますし、必要でない人もいるので、出産後に買いに行ってくれる人がいるのであれば、出産後でもいいかもしれません。
粉ミルクには缶とキューブタイプがあります。キューブタイプは個包装なので長期間保存がききますが、微量で作ることができません。新生児のミルクの量は、微量になることもあります。缶は開封すると1ヶ月以内に使いきらなければいけませんが、こちらは量の調節ができるというメリットもあります。
ベビー布団を準備するタイミング
ベビー布団は必須とは限りません。大人用の布団など、寝かせるところは家庭によってさまざまです。使用する場合は、赤ちゃんを寝かせる前にシーツの水通しをしておきましょう。
チャイルドシートを準備するタイミング
退院の時に、自家用車で帰るならば出産前にチャイルドシートを準備しましょう。タクシーなどで帰る場合は、しばらくは使用しないかもしれません。しかし、いざ必要な時に急いで買うと失敗するかもしれないのでリサーチはしておくことをおすすめします。
赤ちゃんを乗せる時に回転するタイプやそのまま外せるタイプもあります。高額な商品なので、後悔のないようしっかり考えて下さい。まずは、レンタルで試してみるのも良いかもしれません。
妊娠何ヶ月? 入院前から始める出産準備スケジュール
早めのリサーチをしていると、ついつい色々なものが欲しくなります。本当に必要かどうか、落ち着いて考えてみてください。
出産前に必要最低限そろえておくものと、出産後に買うものを分けて考えてみるといいかもしれません。いつ、何をするのかスケジュールを立ててみましょう。
妊娠4~5ヶ月|必要なものをリストアップしてリサーチ
まずは必要なものをリストアップしましょう。どこで寝るかなど、具体的に生活をイメージして考えます。買ったけれど使わなかったということのないように、よく考えましょう。
ベビー用品をインターネットやカタログで調べるのも、この時期がおすすめです。レンタルサイトも見てみると良いと思います。ネット上の口コミも参考になります。
妊娠6~7ヶ月|気になるベビー用品は店頭でチェック
体調の良いときに実際に店舗に行って、店員さんに話を聞いて試してください。使ってみて初めてわかることもあります。店舗での価格も含めて、候補を絞ります。サンプルがあるものはもらってきましょう。
妊娠8~9ヶ月|購入・レンタルで手配
出産前に買っておくもの、出産後必要になりそうなものの価格を合計してみて、予算を立てましょう。ベビーカー、チャイルドシート、ベビーベッドなどは価格が高いので、買うのかレンタルするのか考えます。レンタルするなら早めに、妊娠8ヶ月くらいまでに手配できるとよいですね。
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妊娠10ヶ月|ベビー用品を使える状態にしておく
赤ちゃんの肌に触れるものは、水通しをして糊をとっておきます。水通しをすると、生地が柔らかくなり、吸水性もよくなります。
また、すぐに使えるように必要なものを必要な場所にセットしておきます。いつ出産になるかわからないので、臨月までに終わらせられるといいですね。
出産後|必要なものを後から買い足し
赤ちゃんの肌に合うおむつ、好きなミルクなど、出産後は赤ちゃんに合わせて買い足していきましょう。ママが買い物に行くのは大変なので、買い物に行ってくれる人と、出産前からお店や商品の情報を共有しておくと安心です。
里帰り出産とは?
里帰り出産とは、妊娠後期に実家に戻ってお産を待ち、近所の病院・産院で出産することです。転院するにあたり必要な手続きがあったり、出産までに準備するものが多かったりなど、計画的に準備をしておかないとスムーズにできないこともあります。
妊娠後期は何かとバタバタするため、里帰り出産の流れをイメージして早いうちから計画を立てることが大切です。
里帰り出産の流れ
里帰り出産をしたい場合は、妊娠がわかったらできるだけ早く準備をする必要があります。ママの体調を考慮しつつ、妊娠初期から準備を始めてください。
家族と十分に話し合う
まずは旦那さんに里帰り出産をしたいと伝えましょう。数ヶ月実家で過ごすことを理解してもらえるよう、しっかり話し合うことが重要です。そして実家のご両親に里帰りしたい旨を伝え、許可をもらいましょう。
里帰り出産したいと主治医に伝える
里帰り出産をすることが決まったら、早めに主治医に伝えます。帰省先の病院に転院する際は紹介状が必要なため、現在のかかりつけである産婦人科医に書いてもらいましょう。また転院する時期を相談するのもおすすめです。
帰省先の病院または産院で分娩予約する
里帰りすることが決まったら、出産する病院を早めに見つけて分娩予約しましょう。なかには里帰り出産を受け入れていない病院や、妊娠12週までに1度診察をしないと分娩予約できない病院もあります。予約可能な時期や方法、必要なものなどは病院によって異なるため、ホームページや電話で確認してください。
里帰りの日程を計画する
一般的に里帰り出産は、出産前後2ヶ月ほどを実家で過ごすことになります。帰省するタイミングは妊娠34~35週頃が良いでしょう。
ただしお盆休みや年末年始など交通機関が込み合う期間や真夏の猛暑日など、移動が困難な時期には注意が必要です。転院の時期は妊婦検診の際に主治医と相談しながら決めましょう。
里帰り出産の準備や手続き
安定期に入ったら、里帰り出産に必要なものを準備しましょう。入院準備と実家での生活で使用するものを、ママ用と赤ちゃん用それぞれ揃えます。大荷物を抱えての帰省は妊娠後期の体に負担がかかるため、事前に宅配便などで実家へ送るのがおすすめです。
ママ用に準備するもの
- マタニティウェア・下着
- 授乳しやすい前開きのパジャマ
- 産後に着る衣類
- 産褥ナプキン
- 歯ブラシやタオルなどの洗面用具
- 化粧品
- 骨盤ベルトや補正下着 など
赤ちゃん用に準備するもの
- おむつ
- おしりふき
- 哺乳瓶・粉ミルク
- ベビーウェア・肌着
- ガーゼハンカチ
- ベビーバス
- ベビーソープ・ベビーローション
- ベビー布団 など
入院手続きで使用するもの
- 母子手帳
- 健康保険証
- 印鑑
- 紹介状
- 出産一時金や入院保険などの書類
- 現金や通帳、キャッシュカード など
里帰り先の病院の手続きはもちろん、産後に必要な手続きをチェックしておくことも重要です。里帰り出産の場合は、住んでいる自治体から助成を受けた「妊婦健康診査受診表」は使えません。
後日お住いの自治体に申請すれば返金してもらえますが、転院先の病院では受診料を支払う必要があります。返金手続きの期限や方法は各自治体により異なるので調べておきましょう。
そして出産後は出生届の提出、健康保険・児童手当の申請などが必要です。期限が決まっているため、遅れることがないよう事前に確認しておきましょう。里帰り出産の場合はパパが産後の手続きをするケースが多いため、里帰りする前から情報を共有しておくのがおすすめですよ。
出産後に必要となるベビー用品
ベビー服
短肌着を5~6枚、その上に重ねて着せるコンビ肌着も5~6枚準備しましょう。ベビー服は、最初はツーウェイオールが良いです。股下のスナップボタンで、ドレスオールとカバーオール両方の着せ方ができます。
赤ちゃんは吐き戻しや排泄物、汗などで汚れることが多いので、こまめに着替えます。余裕を持って準備しておいた方が良いでしょう。
他にもガーゼハンカチは授乳やお風呂に入れる時、顔を拭く時などに必要になります。10枚は用意しておきましょう。スタイは吐き戻しでベビー服が汚れるのを防いでくれます。よだれが垂れる子と垂れない子がいるので、あまり多く準備しすぎず最初は2~3枚で良いと思います。
おむつ用品
紙おむつは1パック、おしりふきは5~6個、おむつ替えシート、おむつ用ごみ箱があれば良いでしょう。外出する際は、おむつポーチ、おむつ処理袋があると便利です。
授乳、調乳グッズ
まずは哺乳瓶2本、乳首2個、哺乳瓶ブラシ、消毒用品があれば良いでしょう。完全母乳へ移行したとしても、預ける時や外出の時など使用する機会はあると思います。
おふろグッズ
ベビーバス、ベビーソープ、沐浴ガーゼ、湯上りタオル、保湿剤、ベビーブラシがあれば良いでしょう。
ベビーベッド
べビーベッドやベビー布団を準備します。また、吐き戻し、排泄物、汗で汚れるので、洗い替えができるように2~3枚、防水シーツや敷き布団シーツもあれば便利です。
ベビーベッドは価格も高く、大きいため処分も大変です。また、結局添い寝するようになって短期間しか使用しなかったという話も聞かれますので、レンタルが有力な選択肢に入ります。
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ベビー用品のレンタルサービスってなに?
ベビー用品のレンタルサービスは、必要な期間だけ赤ちゃんに必要なグッズを借りられるもので、以下のような特徴があります。
- スマホやパソコンで簡単に注文できる
- 購入するより安く利用できる
- 気になる商品を実際に試せる
- 使い終わったら返却するだけ
ベビーベッド・抱っこ紐・ベビーカー・チャイルドシート・おもちゃ・祝い着などさまざまなグッズを取り揃えたショップが数多くあります。ベビー用品は高額なものが多く、購入をためらうこともあるでしょう。
出産準備ではかなりの費用がかかるため、かしこくレンタルを活用して節約するのがおすすめです。
レンタルがおすすめなベビー用品
とくにレンタルがおすすめなベビー用品は、以下の5つのアイテムです。
- ベビーベッド
- 電動ハイローチェア
- ベビースケール
- A型ベビーカー
- 乳児用チャイルドシート
これらのように使用期間が限られていて高額なものは、とくにレンタルに向いているアイテムです。使用期間が短ければ、購入するよりレンタル料金のほうが安くなることがほとんどなのでお得です。
さらに大型のベビー用品は使わなくなった後の保管場所や処分にも悩まされるものですが、レンタルを利用すれば処分費用や手間が省けます。
また第2子以降も考えており購入を検討しているご家庭でも、高額なベビー用品を買ってから後悔するのは避けたいですよね。そんなときはまずレンタルしてみて、使い心地を確かめてみるのも一つの方法です。
出産後にバタバタしないよう、余裕をもった準備を
産前・産後で必要となってくるものは異なるので、赤ちゃんの成長に合わせて、その都度買い足すことも視野に入れて考えてみてください。出産準備にはたくさんのベビーグッズが必要で大変ですが、ゆっくり確認しながら準備してくださいね。
子育てに役立つ豆知識をお届けしているAQレントでは、ベビー用品のレンタルサービスを提供しています。ベビーカーやベビーベッドのようなベビー用品は使用期間が短いので、できれば費用を抑えたいですよね。また使わないときの収納や不要になったときの処分も大変です。レンタルを活用すれば必要なときだけ利用できるので、初期費用や処分の手間が省けて便利ですよ。