初めて一人暮らしをするときに、どのくらいの費用がかかるのか、どのような手続きが必要なのか、まず何から始めるべきなのか、わからないことも多いと思います。
新居の選び方、各種必要な手続き、初期費用を抑える方法など、スムーズに新生活に移行するための情報をご紹介します。この記事を参考に、楽しい新生活を始めましょう。
一人暮らしを始めるのに必要な費用は?
初めての一人暮らしで気になるのはまず初期費用。物件や生活用品、家具・家電など準備するものもたくさんあり、引越しにも費用がかかります。それではそれぞれどのくらいの費用がかかるか確認していきましょう。
- 住居初期費用:約30万円
- 家電・家具の新調費用:約20万円
- 引越し費用:約5万円
- 生活用品の購入費用:約2万円
住居初期費用
項目 | 目安の費用 |
敷金 | 家賃の1~2ヶ月分 |
礼金 | 家賃の1~2ヶ月分 |
仲介手数料 | 家賃の1ヶ月分+消費税 |
前家賃 | 契約月の日割り家賃+翌月分の家賃 |
保証会社利用料 | 家賃の0.5~1ヶ月分 |
火災保険料 | 毎年4,000~9,000円 |
鍵交換費用 | シリンダーキー:1万~1万2,000円 ディンプルキー:1万5,000~2万円 |
家電・家具の新調費用
項目 | 目安の費用 |
洗濯機(目安:5~6kg) | 3万円 |
冷蔵庫(目安:100~200L) | 3万円 |
電子レンジ | 1万円 |
電気ケトル | 2,000円 |
エアコン | 取り付けられている物件が多い |
掃除機 | 1万円 |
炊飯器 | 1万円 |
ドライヤー | 2,000円 |
テレビ(20~32インチ) | 2万5,000円 |
テレビ台 | 5,000円 |
テーブル | 5,000円 |
ベッド・寝具 | 2万円 |
デスク | 1万円 |
チェア | 5,000円 |
ソファ | 2万円 |
カーテン | 4,000円 |
ラグ | 3,000円 |
引越し費用
一人暮らしの引越しでかかる費用は相場で5万円程になります。引越し費用を抑えるポイントは以下になります。
- 引越し業者はネットの料金だけを確認するのではなく、必ず相見積もりをとるようにする(料金を安くしたいなら平日かつ時間帯を指定しないようにする)。
- 一般的な一人暮らしであれば、ダンボール15~20箱で十分(引越し業者から無料でもらえる目安)。
- トラックの大きさは2トンショートトラックで足りることが多い。
生活用品の購入費用
項目 | 目安の費用 |
タオル・食器・調理器具・洗剤など | 2万円 |
これらを合計すると、およそ60万円程になります。60万円もかけられないという人は、先ほど挙げたものの中から一時的に不要なものを後から用意するようにして、初期費用を抑えましょう。
一人暮らしにかかる月々の費用は?
一人暮らしでの家賃、食費、光熱費などのランニングコストはどのぐらいかかるのでしょうか? ここでは大卒新入社員の月収を例に確認していきましょう。
月収22万円(手取り17万円)の人のランニングコストシミュレーション
家賃 | 5万5,000円(手取りの1/3以下が目安) |
食費 | 3万5,000円 |
光熱費・水道代 | 1万円 |
家具・家事用品費 | 5,000円 |
被服および履物費 | 1万円 |
交通・通信費 | 1万5,000円 |
医療費 | 5,000円 |
娯楽費 | 1万5,000円 |
交際費 | 1万円 |
合計 | 16万円 |
これが、一人暮らしでかかるランニングコストの目安になります。ただ、これではほとんど貯金ができないため、どの費用を抑えられるか検討して、月々のランニングコストを減らしていきましょう。
物件の選び方
初めての一人暮らし。物件の選び方もとても重要です。住んでみて残念に思わないように物件を選ぶ要素を事前に決めておきましょう。物件を選ぶために考慮すべき要素は以下になります。
- 敷金礼金の費用
- 家賃
- 交通の便は良いか
- 築年数はどうか
- 木造かどうか
- ゴミ捨て場が共用かどうか
- 1階でないか
- ロフトは必要か
- バストイレは別か
- オートロック付きか
- 宅配ボックス付きか
- ガスコンロかIHか
- 家具・家電付きか
- インターネット付きか
- 都市ガスかプロパンガスか
- 日当たりが良いか
上記の中から、自分が譲れない要素や妥協してもいい要素を事前に決めておくことで、不動産会社へ自分の要望が伝えやすくなり、自分に合った物件も見つかりやすくなります。
そして、内見をする際には、新居に持っていく予定の家具や家電などのサイズを把握したうえで、メジャーを持参して設置場所のサイズを確認しましょう。設置場所のサイズを確認することで、家電・家具選びの失敗を防ぐことができます。
転居時の手続き
新居の契約
引越し先の物件が決まったら、不動産会社や大家さんとの入居手続きが必要です。まず、敷金礼金や仲介手数料などの初期費用を不動産会社に支払います。その後、不動産会社で入居の手続きを進めます。最低限必要なものは、印鑑、身分証明書、通帳(家賃の支払いで口座引き落としを利用する場合)です。手続きは、不動産会社の説明に従い進めていきます。この時に、鍵の受け渡し日時を決めるので、引越し当日に慌てないよう事前に受け取れる日程を調整しましょう。
住民票異動の手続き
新居に引っ越すときは、住民票の異動手続きが必要になります。まず、転出届を引越し前の市区町村役場に提出します。引越し2週間前から提出が可能です。時間があるうちに済ませておきましょう。そして、転出手続きの際に、転出証明書をもらいます。転出証明書は、引越し先の市町村役場で転入届を提出する際に必要になります。引越しのときに失くさないように、大切に保管しましょう。
進学などで一時的に一人暮らしをする場合は、住民票の移動はしないほうがよいケースもあります。特に成人式では、住民票のある住所で会場が決まるため、移動させないほうがよいでしょう。
運転免許証の住所変更
引越し後、運転免許証に記載されている住所を現住所に変更する必要があります。運転免許証は本人確認のための証明書としても使用されるため、転居後いろいろと手続きを始める前に、最寄りの警察署で住所変更手続きを行いましょう。
郵便局の転送サービス手続き
郵便局の転送サービスとは、転居から1年間、旧住所宛に届いた郵便物を現住所に転送してくれるサービスのことです。これを行うことで、まだ新住所が反映されていないところから届く郵便物も新住所へ転送してもらえるので安心です。
転送可能期間の間に、すべてのネットショッピングサイトやクレジットカード・通帳の登録情報などの変更を完了させるようにしましょう。転送サービスの反映には1週間ほど時間がかかるため、新居が決まったら早めに手続きを済ませましょう。
電気・ガス・水道の開通手続き
初めて一人暮らしをする場合、電気、ガス、水道を新たに契約する必要があります。また、すでに一人暮らしをしている場合でも、移転の手続きが必要になります。
手続きは、電力会社、ガス供給会社、地域の水道局に電話で開通予定日を申告するのが一般的です。しかし、最近ではそれぞれの公式ホームページから申請できるものも増えています。開通予定日の申請は遅くとも引越しの1週間前までに済ませておきましょう。また、ガスを開栓するには立ち合いが必要になります。そのため、引っ越した当日からガスを使用したい場合は、引越し当日をガス開栓の立ち合い日として申請しておきましょう。
インターネット申し込み
インターネットの契約をする場合、建物によっては回線工事が必要になる場合があります。時期によっては、回線工事の予約が取りにくくなることがあります。そのため、転居後すぐにインターネットを使用したい場合は、早めに申し込みをしておきましょう。
初めての一人暮らしのコツ
家具・家電は必要最低限のものから揃える
一人暮らしでは、家具・家電を一から用意することになりますが、いろいろと便利そうだと思って購入しても使わない可能性もありますし、部屋のスペースも狭くなります。ベッドや冷蔵庫、電子レンジ、掃除機といった最低限のものから揃えるようにし、必要だと感じたら追加で購入するようにしましょう。
ゴミ出しの曜日を確認しよう
定期的にゴミを出す習慣をつけて、家の中にゴミを溜めすぎないようにしましょう。部屋をきれいに保つことで、ストレスの溜まりづらい空間を維持することができます。
一人暮らしの自炊は意外と高い? お惣菜がお得
自炊すると節約できるイメージがありますが、一人暮らしの場合はそうとも言えません。一般家庭であれば節約になりますが、一人分の材料を買おうとすると割高になってしまいます。だからと言って、数人分の量をまとめて買ってしまうと使い切れずに腐らせてしまいます。そのため、自炊はほどほどにして、一人用のお惣菜で済ませることで時間・お金ともに節約できます。
近所付き合いを大切にする
一人暮らしではどうしても人の助けが必要になるときがあります。そんなときに頼りになるのが近所の方々です。同じ建物に住んでいるもの同士、いざというときにお互いが助け合えるよう、ご近所付き合いも大切にしていきましょう。
部屋に住み始めるときに引越しの挨拶をしたり、すれ違ったときに挨拶をしたりなど、些細なやりとりでもお互いの人柄を認識することができます。良い関係性を築いておくと、困ったときにも頼りになりますし、ご近隣トラブルの防止にもつながります。
初期費用を抑えて余裕を持った新生活をスタートさせよう
新生活の準備には何かとお金がかかります。そのため、自分の好きな家具や家電を揃えたいと思っても、新居に移るタイミングではすべてを揃えられない場合もあります。
そこで、初期費用を抑えるなら家電レンタルがおすすめです。家電をレンタルすれば、初期費用が抑えられるため、他の家具などを揃える余裕が生まれます。家電レンタルを上手に利用して、余裕を持って新生活を迎えましょう。