室内の空気をキレイにしながら加湿もできる「加湿空気清浄機」。乾燥が気になる冬場はもちろん花粉症対策としても有効で、1年中便利な家電です。メーカー独自の技術をはじめさまざまな機能のモデルがあり、使う部屋によってぴったりの1台は変わってきます。
そこで今回は加湿空気清浄機を選ぶ際のポイントと、おすすめのモデルを紹介します。加湿空気清浄機の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
加湿空気清浄機は加湿器と空気清浄機の良いとこどり
加湿空気清浄機とは、お部屋の空気の汚れを除去する空気清浄機に加湿器の機能がプラスされた製品です。1台で2つの機能が使えるので、省スペースで使用できます。また2台を別々に購入するコストを抑えられますし、電気代が1台分で済むのもメリットです。
そして加湿することで菌やウイルスの繁殖を抑制できるので、乾燥しやすい冬場の強い味方になります。静電気も抑制でき、空気清浄効果をより高めて快適に過ごせるでしょう。またほとんどのモデルが空気清浄機能と加湿機能を単独でも使用できるため、シーズンによって使い分けが可能です。
加湿空気清浄機の選び方
1台2役と優秀な加湿空気清浄機ですが、多くのモデルが販売されています。あなたにぴったりの1台を見つけるために、ここからは加湿空気清浄機を選ぶ際に押さえておきたい基本ポイント、おすすめの便利機能などを紹介します。
適用床面積を確認しよう
加湿空気清浄機を選ぶときは、まず「適応床面積」を確認しましょう。「~畳まで」と記載されていますが、上限ギリギリを選んでしまうと、空気をキレイにするのに時間がかかったり、設置場所や部屋の環境によっては十分な性能を発揮できなかったりすることも。部屋の広さよりも少し大きいモデルを選ぶのがおすすめです。
さらに注意したいのが、加湿空気清浄機は空気清浄機能と加湿機能の適用床面積が異なるという点です。多くのモデルが、空気清浄機能より加湿機能の適用床面積が小さく設定されています。そのため両方を確認の上、お部屋のサイズに合ったモデルを購入しましょう。
空気清浄機能の性能で選ぶ
空気清浄機はメーカーや製品によって、集じん方法やフィルターの種類などに違いがあります。集じん方法は「ファン式」「電気式(イオン式)」の2つがあります。「ファン式」は、ファンを回して集めた空気を、フィルターを通してろ過することで空気をキレイにします。リーズナブルな製品が多いですが、フィルターが目詰まりしやすいのでこまめなお手入れが必須です。
「電気式(イオン式)」は、静電気を利用して汚れを集めます。本体価格が高い傾向にありますが、目詰まりが起きにくいので集じん力をキープできます。また稼働音が静かです。
フィルターは「集じんフィルター」と「脱臭フィルター」の2種類がありますが、集じんする汚れの種類が異なります。「集じんフィルター」は花粉やホコリなどを集めるのが得意です。さらに集じん力にこだわる方におすすめなのが「HEPAフィルター」。ハウスダストやPM2.5などの微細な粒子もキャッチしてくれます。
一方、「脱臭フィルター」は臭いの除去が得意です。活性炭搭載モデルであれば、さらに消臭効果が期待できます。
そしてメーカー独自のウイルス除去技術も要チェックです。有名なのはシャープの「プラズマクラスター」やダイキンの「ストリーマ」、パナソニックの「ナノイー」など。これらはイオンを放出することで、ウイルスの作用を抑制できる機能です。ウイルス対策に特化した空気清浄機が欲しい方は、ぜひ各メーカーの製品を比較してみてください。
加湿機能の性能で選ぶ
加湿機能で欠かさずチェックしたいのが加湿方式とタンク容量です。加湿方式で多いのが「気化方式」。フィルターに水を含ませて、風をあて水を蒸発させて加湿します。消費電力が少なく、熱を使わないので吹き出し口が熱くなりません。
高い加湿力が欲しい方には「スチーム式(加熱式)」がおすすめ。ヒーターで水を加熱して蒸発させ、湯気を放出して加湿します。沸騰により除菌された湯気で加湿するため衛生的ですし、素早く加湿できます。ただし電気代がかさみやすい点と、吹き出し口が熱くなる点に注意が必要です。
タンク容量が大きいものを選べば、給水の手間を省くことができます。ただし大きすぎると給水時に重くて苦労したり、本体サイズが大きくなってしまったりなどネックな点も。設置場所や扱いやすさを考慮して選びましょう。
そのほかにも、湿度センサーなどの自動便利機能があると便利です。湿度センサーがあれば、室内の湿度を感知して自動で湿度調整をしてくれますよ。
キャスター付きなら移動が楽ちん
加湿空気清浄機は本体の重量があるため、キャスター付きのものがおすすめです。昼間はリビングで、夜は寝室で、といったように部屋移動する際にも楽に運べます。お手入れの際や来客時にも便利でしょう。
お手入れのしやすさもチェック
加湿空気清浄機を衛生的に使うためには、定期的なお手入れが必須です。そのためメンテナンス性の高さもチェックしましょう。空気清浄機のプレフィルターはこまめに掃除機で吸い取る必要がありますが、自動おそうじ機能付きを選べばお手入れの頻度を減らせます。
フィルターの交換はモデルによって交換時期が異なります。長期交換不要のものを選ぶと、手間やコストカットになるのでおすすめです。
加湿機能のメンテナンスでは、タンク周りのお手入れのしやすさが重要です。給水タンクやトレー、フィルターはカビやぬめりが発生しやすいため、洗いやすいものを選びましょう。なかには銀イオン・抗菌剤などでぬめりを抑制してくれる製品もありますよ。
人気メーカーの特徴を紹介
加湿空気清浄機はメーカー独自の空気清浄技術があるほか、それぞれの特徴があります。そこで、ここでは人気メーカー「DAIKIN(ダイキン)」「Panasonic(パナソニック)」「SHARP(シャープ)」、3社の加湿空気清浄機について詳しく紹介します。
DAIKIN(ダイキン)
家庭用・業務用の空調機で有名なDAIKIN(ダイキン)。加湿空気清浄機では、独自の空気清浄技術「ストリーマ」を搭載しています。さらに自社製品の「TAFUフィルター」は高い集塵力を持ちながら10年交換不要です。菌やウイルス、花粉やタバコの臭いなど、幅広い空気の汚れに、高い清浄力を期待できます。
また加湿機能面では、ストリーマを加湿フィルターや水トレーに照射することで、菌の繁殖を抑制します。さらに水トレーに銀イオン剤を搭載しており、加湿する水を清潔に保てるのが特徴です。コンパクトモデルからスリムなタワーモデル、リビング向けのハイグレードモデルなど幅広く展開しています。
Panasonic(パナソニック)
家電製品や住宅設備、通信機器など多くの分野を手掛けているPanasonic(パナソニック)。独自開発の空気清浄機能「ナノイー」は、花粉やアレル物質などの除去に高い効果が期待できます。さらに専用のアプリと連携できるモデルを展開。お部屋の空気の状態を確認できたり、遠隔操作やお手入れの目安をお知らせしてくれたりなどの便利機能が充実しています。
加湿フィルターには、すばやく水を気化させるフュージョン素材を採用。汚れが付きにくいのも嬉しいポイントです。また水トレーにはイオン除菌・防カビユニットを搭載しており、加湿する水を清潔に保てます。インテリアに馴染みやすいよう、シンプルでスタイリッシュなデザインにもこだわっています。
SHARP(シャープ)
加湿空気清浄機のラインナップが豊富な、国内家電メーカーのSHARP(シャープ)。独自の空気清浄技術である「プラズマクラスター」は、高濃度イオンによって空気を浄化するだけでなく消臭効果、静電気の抑制、肌にツヤを与える効果などが期待できます。
またクラウドサービス「COCORO AIR(ココロエアー)」搭載モデルなら、スマホと連携しての操作が可能。遠隔操作はもちろん、天気や空気情報に合わせて自動運転することもできます。
加湿機能では、加湿集中ガイド・二重構造加湿フィルターにより、すばやくお部屋を加湿できます。給水タンクにはAg⁺イオンカートリッジが搭載。また抗菌防カビ加湿フィルターを採用しており、加湿する水を清潔に保てます。
一人暮らしに適した小型モデルから業務用の大型モデルまで、幅広いサイズで展開しているので、設置するお部屋にぴったりのものを見つけやすいでしょう。
加湿空気清浄機の人気おすすめモデル
それでは最後におすすめの人気加湿空気清浄機5選を紹介します。
DAIKIN(ダイキン)|加湿ストリーマ空気清浄機 MCK55Y
インテリアに調和しやすい、スリムタワー型の加湿空気清浄機。稼働音を低減したモデルなので、寝室でも気にせず利用できます。自動で高めの湿度に保つ「のど・はだ運転」に対応。加湿時も空気清浄力が低下しないのが魅力です。
ダイキンの独自技術「ストリーマ」機能とTAFUフィルター、さらに脱臭フィルターを搭載しており、花粉やPM2.5、お部屋の臭いまでしっかり取り除いてくれます。そのほかにも、給水フィルターが高い位置にあるので取り出しやすかったり、パネルを開けずにプレフィルターの手入れができたりなど、使い勝手の良い工夫が満載です。
Panasonic(パナソニック)|ナノイーX加湿空気清浄機 F-VXV90
独自技術「ナノイーX」と3方向の立体気流で、花粉の撃退に特化したプレミアムモデルです。さらにHEPAフィルターと脱臭フィルターも搭載しているので、さまざまな空気の汚れをキレイにしてくれます。
「ミルエア」アプリを使えばスマホと連動が可能で、汚れや湿度の度合いに合わせて、お好みの環境に自動運転できます。スタイリッシュなキュービックフォルム、そしておしゃれな木目調デザインを取り扱っているのも特徴です。
HITACHI(日立)|加湿空気清浄機 クリエア EP-MVG90
自動おそうじ機能が付いた加湿空気清浄機。「自動おそうじユニット」が運転48時間ごとに1度、プレフィルターのホコリを除去してくれます。そのためお手入れの目安は約1年に1度と、メンテナンスフリーなのが魅力です。加湿機能では、お部屋の湿度を60%にコントロールする「肌保湿モード」を搭載しています。
HEPAフィルターと脱臭フィルターは10年交換不要で、花粉やPM2.5、菌やウイルスに気になる臭いもしっかりキャッチ。ワイドスピード集じんで、8畳のお部屋を7分でキレイな空気にしてくれます。
SHARP(シャープ)|プラズマクラスターNEXT加湿空気清浄機 KI-PX100
高濃度イオン「プラズマクラスターNEXT」を搭載した加湿空気清浄機。従来のプラズマクラスターよりも空気の浄化スピードが速く、高い効果が期待できます。3方向気流制御ルーバーと背面ワイド吸引で、汚れた空気をしっかり吸引。3つの高性能フィルターで微細な粒子や臭いもキャッチします。
加湿機能では、1時間あたり1,000mlの大容量加湿が可能。広い部屋でもすばやく潤います。プレフィルターの自動清掃機能があり、ダストボックスのお手入れ時期は音声でお知らせしてくれるのでメンテナンスもラクチン。スマホと連携してクラウドサービス「COCORO AIR」を利用した機能も利用できます。
DAIKIN(ダイキン)|ストリーマ加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70Z
全面・側面・背面のどの方向から見てもすっきりしたデザインのハイグレード加湿空気清浄機。TAFUフィルターと脱臭フィルターに加え、従来品の2倍のストリーマユニット搭載。空気清浄のスピードや脱臭力が約2倍と高い効果を実現しました。
加湿機能では、1時間あたり700mlの大容量加湿が可能。加湿しても空気清浄力は低下しません。給水タンクは手を入れて洗いやすいシームレス構造。タンクを外さず上から入れても、タンクを外しても給水できる2way仕様となっています。スマホやスマートスピーカーとの連携も可能です。
加湿しながら空気もきれいにしてくれる加湿空気清浄機
加湿空気清浄機は、空気をキレイにするだけでなく、加湿することで効率的にお部屋の空気の環境を整えてくれます。加湿空気清浄機の機能や使い勝手はメーカーによって異なるので、今回紹介した選び方のポイントを参考に、あなたに合った1台を探してみてください。
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