ホテルのサービス料について解説

ホテルでの仕事は、単に物や場所を提供することだけにはとどまりません。宿泊する人にとって安心・安全な環境・空間を提供し、快適な時間を過ごすことをサポートすることであり、それらを保障するためにさまざまな工夫を行っています。そのような総合的なサービスの対価としてサービス料は存在しています。この記事では、そのホテルのサービス料について解説していきます。

ホテルのサービス料と由来について

日本のホテルにおけるサービス料とは、海外でいうところの「チップ」に相当するものといわれています。当初、日本では欧米式のホテル運営を取り入れていたことから、海外同様、このチップ制度が導入されていたようです。しかし、日本ではあまり定着せず、やがてチップを渡す文化はなくなっていきました。その後、チップ制度の代替案として考案されたのが、サービス料制度だといわれています。

サービス料は、当初、チップの代理収受という考え方でした。ですが、実態としては従業員に還元されるということはなく、現在はホテルの一つの収入源として定着している、ということのようです。

海外のホテルはチップが主流。サービス料は存在しない？

海外のホテルはチップ制度が主流であるため、サービス料はほとんど設定されていません。受け取ったチップはそのまま従業員の収入となっていくのが一般的です。

これを受けてアメリカのホテルでは、チップを多く受け取りやすい職務の従業員は、あらかじめ給与設定を低くしておくといった対応がとられており、逆にチップを受け取りにくいハウスキーピングのような役職は初めから給与設定が高くされているなど、不公平さが出ないよう設計されているようです。

また、海外のホテルだからといって必ずしもサービス料が発生しない、というわけでもなさそうです。スイスのホテルなどを中心にすでに取り入れられており、基本料金の15%程度で、当該部門の従業員に還元されるチップの割り戻しとしての機能をしているようです。

サービス料の相場はいくら？

ホテルのサービス料の相場は10％といわれていますが、ホテルによっては最大15％程度とる場合もあります。

サービス料の算出方法は次のようになっています。

サービス料の算出方法

サービス料＝基本料金×サービス料の割合

仮で計算してみましょう。
基本料金：10,000円
サービス料の割合：10％

上記のような条件で計算してみると、次のようになります。
10,000（基本料金）×0.1（サービス料金の割合）＝1,000
サービス料は1,000円となります。

実際の請求額としては、算出した宿泊の基本料金に消費税10％を足して、
（10,000＋1,000）×1.1＝12,100
となり、請求額は12,100円になります。

支払いを拒否することはできない

サービス料は利用料金の一部であるため、利用客は支払い拒否をすることはできません。利用する側には支払いの義務があります。また、料金についても施設側が決めるものであり、利用客に決定権はありません。

ですので「食事に満足できない」「従業員の態度が悪かった」などの理由でサービス料の支払いを断ることはできないのです。海外のチップ制と違い、日本の場合はサービス料が利用料金として請求されることがあらかじめ決まっています。

また、利用客がホテルのサービス料についてあらかじめ確認せず、認識できていなかったとしても支払いの義務は発生します。事前にホテルにサービス料金について確認するか、ホームページなどの規約に記載されていないかなど確認しておくといいでしょう。

サービス料以上のおもてなしを

宿泊するお客様から気持ち良くサービス料をいただくためには、サービス料以上のおもてなしが必要です。ホテルはサービス業の象徴といわれることがあります。また、ホテル従業員はサービスのお手本とされることがあります。いわば、サービスのプロといえるでしょう。

チップ制度から由来しているように、サービス料はお客様からの評価ともとれるものです。ホスピタリティやおもてなしといった、目には見えない商品に対しての対価なのです。サービスに対して、はっきりと料金をもうけている業種はホテル業以外にあまりありません。

つまり、ホテル従業員によるサービスは、無料で提供されるものではないのです。サービスは商品であり、ホテルの価値にもつながります。サービス料をいただくということは、プロとして価値のあるサービスの提供が求められているということといえるでしょう。

ホテルのおもてなしなら漫画コーナー設置もおすすめ

ホテルとしてはサービス料をいただくからには、おもてなしの心を持って、最善の環境・空間を用意しておかなくてはいけません。

そこで今、注目が集まっているのが漫画コーナーの設置です。
ホテル館内にたくさんの漫画が置いてあると、それだけでお客様がホテルで過ごされる間の満足度は高まっていきます。

とはいえ、大量の漫画を管理するのはとても大変です。そこでご紹介したいのが店舗向けの漫画レンタルサービスです。

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