夏場の湿気対策や部屋干しの衣類乾燥に便利な除湿機。その価格や大きさ、機能などはさまざまです。製品によって大きな違いはあるのか、どれを購入したら良いか悩む方も多いでしょう。
そこで今回は安い除湿機の選び方や、コスパの良い除湿機の人気モデルを紹介します。
安い除湿機の選び方
湿気が気になる季節だけ使いたい、クローゼットや脱衣所などの限られたスペースを除湿したいなど、手頃な値段で除湿機を導入できたら……と思う方も多いでしょう。ここではコスパよく除湿機を購入したい方向けに、安い除湿機を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを紹介します。
1万円~2万円くらいで除湿機を選ぶ
安くて使い勝手のよい除湿機を買うなら、1万円~2万円くらいのモデルを選びましょう。なかでも型落ちモデルであれば、最新モデルとさほど性能が変わらないものが安く手に入ります。通販サイトで購入するなら、セール時期を狙うのがおすすめですよ。
店舗で購入するなら春先が適したシーズンです。大型の家電量販店では3月~4月頃が最新モデルの発売時期なので、その1ヶ月ほど前から型落ちモデルが値下がりする傾向にあります。メーカーによって発売時期にズレがあるので、公式ホームページなどで確認しておきましょう。
除湿方式で除湿機を選ぶ
除湿機には、以下の4つの除湿方式があります。
- コンプレッサー方式
空気を冷却器で冷やし、結露させて除湿する
- デシカント方式
乾燥剤に空気中の水分を吸着しヒーターで気化させた後、熱交換器で冷却して除湿する
- ペルチェ方式
電流を流すと片面が熱く、反対の面が冷たくなる特性の「ペルチェ素子」という半導体素子を利用して空気を冷却し、結露させて除湿する
- ハイブリッド方式
コンプレッサー方式とデシカント方式を兼ね備えたタイプで、季節によって切り替えて除湿する
以下の表のように、それぞれメリット・デメリットが異なります。用途や使用時期を考慮して、どの除湿方式が最適かチェックしましょう。
メリット | デメリット | |
コンプレッサー方式 | 電気代が安い 室温を上げにくい 気温が高いと除湿能力が高い |
気温が低いと除湿能力が落ちる 稼働音が大きい 本体サイズが大きい |
デシカント方式 | 稼働音が静か 本体サイズが小さめ 冬場も除湿能力が変わらない |
電気代が高い 室温が上昇する |
ペルチェ方式 | 本体価格が安い 稼働音がほとんどしない 本体サイズが小さい |
除湿能力がやや低め 気温が低いと除湿能力が落ちる |
ハイブリッド方式 | コンプレッサー方式とデシカント方式のメリットを兼ね備えている オールシーズン使える |
本体サイズが大きい 本体価格が高い |
部屋の広さに適した除湿機を選ぶ
除湿機を購入するときは、設置する部屋の広さに合った「適応畳数」のものを選びましょう。適応畳数とは十分な除湿能力を発揮できる広さを表したもので、大きいほど早く除湿できます。なお建物の気密性の違いにより、木造と鉄筋では適応畳数が異なります。
リビングなどの広い空間に設置する場合や、部屋干しの衣類乾燥に使用する場合は、適応サイズよりやや大きいモデルを選ぶのがおすすめです。いっぽう一人暮らしの部屋や、脱衣所やクローゼット、靴箱などの狭い空間に設置する場合は小型モデルが良いでしょう。ただし排水タンク容量が小さいとこまめに水を捨てなければならないため、注意が必要です。
除湿能力やタンクの容量で除湿機を選ぶ
除湿機を選ぶ際は、1日に除湿できる水量も確認しておきましょう。そしてあわせてチェックしておきたいのが、排水タンクの容量。除湿機は除湿された水分が排水タンクに溜まる仕組みになっていますが、タンクが水でいっぱいになると自動で運転が止まってしまいます。
水捨ての手間を省きたいなら、大容量タンクを搭載した除湿機を選ぶのがおすすめです。ただし大きすぎるものを選んでしまうと、排水の際にタンクが重くて苦労することもあります。その場合は、持ち運びに便利な取っ手が付いていると便利です。
リビングなどの広い部屋に設置する場合は、3L以上のタンクを搭載した製品が適しています。クローゼットなどの限られたスペースで使用するのであれば、タンク容量が1L以下でも問題ないでしょう。
除湿以外の機能で除湿機を選ぶ
除湿機のなかには、さまざまなプラスアルファの機能を搭載したモデルがあります。部屋干しの洗濯物を乾かすときに便利なのが、衣類乾燥機能。風向きを変えられるものや、生乾き臭をカットできる消臭機能がついているとさらに使い勝手が良いですよ。
また、寝室での使用やリビングで1日中稼働させたい場合は、静音機能があると運転音を気にせず快適に過ごせます。
空気清浄機能がついている除湿機であれば、1台設置するだけで2台分の機能が使えます。小さなお子さまがいるご家庭や、アレルギーにお悩みの方におすすめです。そして24時間稼働させたい場合に便利なのが連続排水機能。ホースを接続すれば直接排水できるため、タンクに溜まった水を捨てる手間を省けます。
お手入れのしやすさで除湿機を選ぶ
除湿機は水分を溜める仕組みのためカビが発生しやすく、こまめなお手入れが必須です。そのためお手入れのしやすさをチェックしておくと良いでしょう。
排水タンクは汚れやすいので、奥まで手を入れて洗えるものがおすすめです。凹凸が少ないと、さらに洗いやすくなります。さらに内部を乾燥してくれる機能を搭載しているモデルなら、カビや水アカの抑制効果が期待できますよ。
ホコリが溜まりやすいフィルターも、こまめお手入れする必要があります。そのため取り外しが簡単にできるかもチェックしておきましょう。
レンタルサービスを活用すれば除湿機をお得に使える?
レンタルサービスを活用した方が、購入するよりも除湿機をお得に使えるケースがあります。それは購入前のお試しや、梅雨の時期だけなど限られたシーンでの使用です。短期間の使用であればレンタルの方が安く済みますよ。
そのほかにも、レンタルにはいくつかのメリットがあります。先ほど紹介した通り、除湿機は定期的にお手入れしなければなりません。その点レンタルであれば、シーズンが終わったら返却すればよいので、お手入れの手間が省けます。また使わないときの保管場所に困ることもありません。さらに不要になった場合や買い替え時など、処分する際の手間がかからないのもメリットです。
レンタルを活用すれば、高機能のモデルをお得に使うこともできます。スペックの低い安価な除湿機を買うよりも、除湿能力の高いモデルをコスパよく使いたいという方におすすめです。
安い除湿機/コスパの良い除湿機の人気おすすめ
ここからは安い除湿機・コスパの良い除湿機の人気おすすめ4選を紹介します。
アイリスオーヤマ|サーキュレーター衣類乾燥除湿機 IJD-I50
サーキュレーターが搭載された、デシカント方式の除湿機。送風と除湿のダブル機能で、部屋干しの衣類乾燥が自然乾燥の約1/6に短縮できます。サーキュレーターは風向きや角度を調節可能。洗濯物にピンポイントでパワフルな風を送れます。
また除湿機とサーキュレーターはそれぞれ単独でも使用できるのが嬉しいポイント。衣類乾燥はもちろん、カビや結露対策としても活躍します。運転音は約29dBと静音設計で、寝室でも快適に使用できますよ。
CORONA(コロナ)|コンプレッサー式 衣類乾燥除湿機 CD-P63A2
スリムな縦型設計で設置しやすい、コンプレッサー方式の除湿機です。風向きを110°まで調節できるプチルーバー付き。湿気が気になるポイントや、部屋干しの洗濯物を効率よく乾燥できます。
3.5Lの大容量タンクは取っ手付きで、排水もラクラク。また消費電力が気になる人向けに嬉しいエコモードを搭載。電気代を抑えつつ緩やかに除湿してくれます。さらに10年交換不要のフィルターも搭載されており、ウイルスの抑制や除菌、脱臭効果も期待できます。
Panasonic(パナソニック)|ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機 F-YHVX120
1年中高い除湿能力を発揮するハイブリッド方式の除湿機。約165cmの広範囲に送風し、2kgの洗濯物を約75分で乾燥できます。さらにパナソニックの独自技術「ナノイーX」機能搭載で、菌やウイルス、ニオイなどを素早くカット。部屋干しの生乾き臭はもちろん、洗濯物に残った界面活性剤の成分を抑制する効果まで期待できます。
また夏場の除湿や冬場の結露対策、クローゼットケアなどのさまざまな便利モードを搭載。使い勝手のよい形の排水タンクや、お手入れのしやすさにこだわった設計も魅力です。
SHARP(シャープ)|コンプレッサー式 衣類乾燥除湿機 CV-L71
設置面積がA4サイズほどとコンパクトな、コンプレッサー方式の除湿機です。SHARPの独自技術「プラズマクラスター7000」を搭載しており、部屋干しの生乾き臭はもちろん、汗やタバコの付着臭までカット。さらに床に届くよう下向きに送風できる機能がついており、脱衣所のマットやカーペットなど足元に付着したカビや菌を抑制できます。
ホースをつなげば連続排水が可能。水捨ての手間が省けるほか、外出時にも便利です。ほかにも内部の水分を乾燥してくれる機能や、凹凸の少なくてお手入れしやすい取っ手付きタンクなど、使い易い設計にもこだわっています。
低価格でも性能の良い除湿機を探そう
今回は安い除湿機の選び方について、基準となるポイントやおすすめ機能などを詳しく紹介しました。除湿機は本体価格の安さだけでなく、電気代やフィルター代などのランニングコストにも注目する必要があります。さらに使用目的や季節、設置場所によっても最適なモデルが異なるので、それらを考慮してあなたにぴったりの除湿機を手に入れましょう。
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