生後30日頃に行うお宮参りと、生後100日頃に行うお食い初め。どちらも赤ちゃんが生まれて間もなく行う日本の伝統的な行事です。近年では、この2つの行事を一緒の日に行うケースも多くなっています。
同じ日に行うことで費用の削減や、両家の親族とのスケジュール調整がしやすくなるほか、ママと赤ちゃんの体調面に配慮できるというメリットがあります。
本記事ではお宮参りとお食い初めの違い、一緒に行うことで得られるメリット、一緒に行うときの1日の流れ、注意点について解説します。
お宮参りとお食い初め(100日祝い)の違い
お宮参りとお食い初めは、どちらも赤ちゃんの成長を願う伝統的な行事です。これらは一体、どのような行事なのでしょうか。
お宮参りとは? いつ行う?
お宮参りとは、住む土地の氏神さまに赤ちゃんの誕生を報告し、健やかな成長を祈願する行事です。男の子は生後31日か32日目、女の子は生後32日目か33日目に行うとされています。
昔は、赤ちゃんが生まれた土地や自宅近くの神社に参拝することが一般的でしたが、今では安産祈願した神社や馴染みのある神社を選ぶことも増えています。
お食い初めとは? いつ行う?
お食い初めとは、赤ちゃんの健やかな健康と「一生食べ物に困らないように」という願いを込めて行われる行事です。百日祝いとも呼ばれ、生後100日~120日頃に行います。
「祝い膳」と呼ばれる鯛・赤飯・お吸い物・香の物などの1汁3菜と、歯固めの石を用意します。そして、ママやパパが赤ちゃんを抱っこして、それらを赤ちゃんの口に運んで食べさせるマネをするのです。歯固めの石には「赤ちゃんの歯が石のように丈夫になるように」との願いが込められています。
お宮参りとお食い初めを一緒に行うメリット
お宮参りとお食い初めを同じ日に行うことで、さまざまなメリットがあります。
赤ちゃんとママの体調に余裕ができる
お宮参りの時期である生後30日頃の赤ちゃんは、まだ授乳間隔が短く体調も安定しないため外出するのも大変です。産後のママの体調もまだ元通りには戻っておらず、負担が大きくなってしまいます。
生後100日頃になればママも赤ちゃんも体調が安定し、生活リズムが整ってくるので、余裕を持って行事を行えるようになるでしょう。
家族や親族とのスケジュール調整がしやすい
お宮参りとお食い初め、それぞれの行事に両家の祖父母や親族のスケジュールを合わせて集まるのは大変です。2つの行事を同時に行えば1度で済むため、予定が合わせやすくなります。
費用の負担が少なくなる
お宮参りとお食い初めを一緒に行うことで、食事代や交通費、写真撮影費用が1回分で済むため経済的な負担を抑えられます。また、会場の予約をする手間も一度で済むので、時間的な負担も減らせます。
お宮参りとお食い初めを一緒に行う場合の1日の流れ
お宮参りとお食い初めを1日で行う場合には、午前中に写真撮影とお宮参りを済ませて、その後に食事会を兼ねてお食い初めをするという流れにするとスムーズです。
写真撮影
記念撮影は最初にしておくのがおすすめです。赤ちゃんが疲れて不機嫌になってしまうと、写真撮影がスムーズに行えなくなってしまいます。素敵な表情を写真に収めるために、できれば早めの時間に撮っておきましょう。
お宮参り
記念撮影を終えたら、神社へ移動してお宮参りを行いましょう。参拝のみを行う場合には、通常の参拝と同じように、お賽銭を入れて二礼二拍手一礼でお祈りをします。
ご祈祷を受ける場合には、受付でご祈祷の料金として初穂料を渡します。ご祈祷にかかる時間は神社によって異なりますが、待ち時間を入れて1時間程度みておきましょう。
ただし、混雑している場合にはさらに時間がかかる可能性もあります。ご祈祷の予約を事前にしておくなど、余裕を持って準備をしておくと安心です。
お宮参りの服装(男の子・女の子)
近年では、産院から退院する時に着用した白い「ベビードレス」を着用する家庭が増えてきました。そして、その上からかける「祝い着」と呼ばれる着物が男女で異なります。
男の子
男性の正装である「黒羽二重」や、鷹・鶴・虎などの模様が入った紺色の祝い着を、ベビードレスの上から掛けます。
女の子
花や蝶など華やかな柄の入った、赤やピンクなど女の子らしい色合いの祝い着を、ベビードレスの上からかけます。
ただし洋装でも問題ないため、しきたりをあまり気にしない場合にはベビードレスのみでお参りをしても大丈夫です。
お食い初め(食事会)
お宮参りを終えたら、今度は食事会を兼ねたお食い初めです。お食い初めプランがあるホテルや飲食店を事前に予約しておきましょう。
また、自宅でお食い初めを行う場合には、祝い膳を注文しておくのがおすすめです。儀式のためのお膳だけでなく、大人が食べる祝い膳が用意されているお店もあるので確認してみましょう。自宅で食事会をすることで、赤ちゃんはリラックスして過ごせるでしょう。
お宮参りとお食い初めを一緒に行うときの注意点
お宮参りとお食い初めを一緒に行う場合に、注意するべきポイントを解説します。
地域の習慣を確認しておく
お宮参りやお食い初めなど昔からの風習は、地域によって異なることがあります。お食い初めの風習がない地域や、お食い初めで用意するお膳のメニューが異なる場合もあるので、あらかじめ親族にしきたりや風習を確認しておくと安心です。
赤ちゃんとママの体調を最優先に考える
お宮参りとお食い初めの2つの儀式を1日で行うと、赤ちゃんは疲れて機嫌が悪くなってしまうかもしれません。ママも産後100日ほど経つとはいえ、まだ本調子に戻らない方もいるでしょう。
何よりも優先すべきは、赤ちゃんとママの体調です。休憩時間をとれるように余裕をもって、無理のない予定を組みましょう。
お食い初めの準備などを事前にしておく
できるだけの準備をしておけば当日の負担が少なくなり、お宮参りとお食い初めをスムーズに行えます。
祈祷の初穂料や、外食の場合の食事会場の予約、自宅で食事をする際の仕出しの手配などはあらかじめ済ませておきましょう。また、祝い膳を自分で作る場合には、前日のうちに仕込みを済ませておけば当日の負担が減ります。
事前の準備で心にも余裕が生まれ、当日の気持ちにゆとりができますよ。
家族の体調にあわせてお祝いの時期を調整しよう
本記事では、お宮参りとお食い初めについて解説してきました。お宮参りは生後30日頃、お食い初めは生後100日頃に行うのが一般的とされています。しかし生後30日の赤ちゃんを外出させるのは大変ですし、出産したばかりのママの体調にも配慮しなければなりません。
また、赤ちゃんの成長を祝うハレの日を両家の親族揃って祝うには、スケジュールの調整をする必要もあります。それぞれの行事を別々に行えたら理想的ですが、難しい場合には、お宮参りとお食い初めを一緒の日に行うのもおすすめです。
しっかりと事前の準備をして、赤ちゃんの大切な行事を楽しくお祝いしましょう。
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