ベビーカーはいつから使えるのでしょうか? 基本的には1ヶ月検診で外出許可がでる時期からですが、新生児期でも条件が整えば利用できるベビーカーはあります。
今回は、まだ首がすわっていない赤ちゃんとのお出かけに便利なベビーカーについて解説します。
ベビーカーはいつから使える?
「新生児」と呼ばれる生後4週間までの赤ちゃんは、免疫力や体温調節機能が未熟で病気にかかりやすいため、できるだけ外出を避けるべきだと言われています。そのためベビーカーも生後1ヶ月以降から使用するのが一般的。
ただし生後1ヶ月を過ぎたからといってすぐに旅行などを計画して長時間使用するのではなく、最初は近所の散歩する際に短時間だけ使ってみるなど、徐々に乗る時間を増やしながら慣らしていくと良いでしょう。また、ベビーカーに慣れるまでは乗せてもすぐに泣いてしまう赤ちゃんも多いですが、赤ちゃんはとても順応性が高いため、少しずつ笑顔で乗っていられる時間が増えていくことが期待できます。
逆に「小さい時はずっと抱っこ紐で移動し、ある程度月齢を重ねて体重が増えてから初めてベビーカーに乗せたらなかなか慣れてくれず大変だった……」といった体験談も珍しくはありません。将来的にベビーカーでのお出かけが多くなりそうなら、できるだけ早めに慣れさせておくほうが後々楽ですよ!
新生児から使えるベビーカー: トラベルシステム
新生児期の外出があまり推奨されていないとはわかりつつも、きょうだいの送り迎えや家庭の事情などで、どうしても一緒にお出かけをしなくてはならない場合もあるでしょう。多くのベビーカーは対象が生後1ヶ月以降となっていますが、トラベルシステム対応のベビーカーであれば新生児でも使用可能です。
トラベルシステムとは、チャイルドシート(ベビーシート)として車に取り付けたり、ベビーキャリーとして赤ちゃんを乗せたまま運んだり、室内でロッキングチェアとして使用できたり、と多彩な機能を持ったベビー用品のことです。ベビーカーとして使用する際は、アタッチメントなどを使用して対応するベビーカーとドッキングさせて使います。このトラベルシステム対応の製品は厳しい安全性能の試験をクリアしているため、新生児期でもベビーカーでの使用が可能です。
トラベルシステム搭載の製品を使用するメリットは、新生児期からベビーカーが使用できるだけでなく、赤ちゃんを乗せたままいろいろな機能を使えることも挙げられます。
ベビーカーで眠ってしまった赤ちゃんを乗せたままシートを車に取り付けてチャイルドシート(ベビーシート)として使用したり、ベビーキャリーとして家まで運んだりできるので、ベビーカーとして使用するのは生後1ヶ月以降だけど将来的に車やベビーカーを駆使してお出かけしたい! という方には非常にオススメの製品です。
生後1ヶ月から使えるA型ベビーカー
日本の安全基準では、適用年齢によって使用できるベビーカーを「A型」「B型」と2種類に分類しており、生後1ヶ月(製品によっては4ヶ月)以降に使用できるベビーカーはA型となります。A型ベビーカーは、まだ首や腰がすわっていない低月齢の赤ちゃんを寝かせたまま乗せられるように、背もたれの角度が水平に近い150度以上リクライニングできるようになっています。
身体が柔らかく、衝撃などに弱い低月齢の赤ちゃんも安心して乗せられるように、しっかりした作りで安定性や走行性を高めた製品が多く販売されています。B型ベビーカーは生後7ヶ月からしか使用できないので、低月齢からベビーカーを使いたい方は基本的にA型を選ぶことになるでしょう。
生後1ヶ月から使うベビーカーの選び方
低月齢の赤ちゃんと安心してお出かけするには、一体どんなところに注目すればよいのでしょうか。ここからは実際にベビーカーを選ぶ際にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
対面・背面を切り替えられる両対面式
ベビーカーには、赤ちゃんが押している人(ママやパパ)と向き合う形になる「対面式」と、同じ進行方向を向く形になる「背面式」があります。新生児期から使用できるベビーカーの多くは「両対面式」という、背面式・対面式を切り替えることのできるタイプとなっています。
ベビーカーに慣れるまではママパパの顔が見える対面式で乗せて、生後半年くらいになってだんだんとベビーカーに慣れてきたら、景色の見える背面式に切り替えるという使い方が可能です。
衝撃や振動を吸収するクッション
まだ首や腰のすわっていない赤ちゃんをベビーカー乗せる場合に重視してほしいのが、お尻や背中を支える座面のクッションです。歩いているだけでは気づかないような道の凹凸も、ベビーカー乗っている赤ちゃんには結構な衝撃として伝わります。月齢の低い赤ちゃんを乗せる時は、衝撃を軽減するような厚みのあるクッションを選ぶと良いでしょう。
またメーカーによっては、衝撃吸収性の素材や通気性の良さなどを特徴にしている製品もあります。赤ちゃんの快適性を追求したい人は意識して探してみてはいかがでしょうか。
日差し・紫外線からブロックするサンシェード
ベビーカーに仰向けに寝ている赤ちゃんは、常に太陽や室内の蛍光灯の方向を見るような形になります。明るい場所へお出かけする際は、必ずサンシェードで顔の部分だけでも日陰を作ってあげましょう。
産まれたての赤ちゃんは肌が弱いため、天気の良い日にお出かけをすると日焼けで肌が真っ赤になってしまうことも。まだ日焼け止めクリームが使用できない月齢の場合は、なるべく手足もすっぽり覆るような大きめのサンシェードがついている製品を選ぶと良いでしょう。
「サンシェードを閉めてしまうと、中の赤ちゃんが見えなくて不安」という方は、一部がメッシュになっているものを選べばいつでも赤ちゃんの様子を確認しやすくて安心です。
地熱やホコリから赤ちゃんを守るハイシート
ハイシートとは、一般的なベビーカーよりも座面が高く設計されているベビーカーのことを指します。夏場は太陽で熱されたアスファルトに地面に近い分、ベビーカーの中は大人が感じる温度よりも3、4度も高くなると言われており熱中症対策が必須です。ハイシートのベビーカーを使用して地面から遠ざけてあげることで、ベビーカー内の温度上昇を和らげることができます。
また一般的に地面に近くなればなるほどホコリや排気ガスが増えると言われているため、それらからも赤ちゃんを遠ざけることができます。さらにベビーカーを押すママパパの顔も近くなり、赤ちゃんもご機嫌にお出かけできるでしょう。
SGマークがついた安全性の高いもの
SGマークとは、一般財団法人 製品安全協会が定めた厳しい安全基準をクリアした製品にのみ表示されるマークのことです。あまりに安価な製品の中にはSGマークを取得していないものもあるため、安心して使用するためにも購入前に必ずSGマーク製品かチェックしましょう。
新生児期・生後1ヶ月から使えるベビーカーのおすすめ人気モデル
ここからは新生児期・生後1ヶ月から使えるベビーカーを紹介します。ご自身や赤ちゃんのライフスタイル、なにを重視したいかなどを考えながら選んでみてはいかがでしょうか。
新生児期から使うベビーカー
Combi(コンビ)|F2 Limited AF・トラベルシステムキット
コンビ独自の超衝撃吸収素材「エッグショック」を使用しており、ベビーカーに乗っているときの振動から生後まもない赤ちゃんの繊細な身体をしっかりと守ってくれます。
さらにトラベルシステムを使用して取り付けることのできる「F2」は、本来であれば生後7ヶ月からしか使用することができないB型ベビーカーに分類されます。とても軽量で折りたたみも片手で簡単にできるため、公共交通機関を使用してのお出かけにも便利でしょう。トラベルシステムを卒業したあとも、そのまま生後36ヶ月ごろまで長く使用できるというのも非常に嬉しいポイントです。
RECARO(レカロ)|Salia Elite・サリア エリート
独自の「HEROハーネスシステム」が搭載され、ヘッドサポートと肩ベルトの調整がレバーを引き上げるだけで簡単に行えます。
またトラベルシステムを使用できる「Easylife Elite 2」は、折りたたみ時のサイズが高さ59cm、幅49cm、奥行26cmと非常にコンパクト。車でベビーカーを持ち運びたいけど、トランクがあまり大きくないと悩んでいる方にオススメです。ベビーシートとして車へ設置した際もシート部分が360 度回転するため、乗せおろしをスムーズに行うことができます。
AIRBUGGY(エアバギー)|COCO PREMIER FROM BIRTH・ココプレミア フロムバース
AIRBUGGY(エアバギー)は、片手でも簡単に操作ができる、安定性と走行性の高さが特徴の三輪型ベビーカーを製造する日本発のブランドです。大型車輪なので段差に強く、振動を優しく吸収するエアタイヤ搭載のため、ママパパも赤ちゃんも快適にお出かけを楽しむことができます。
世界で最も厳しい安全基準と言われている欧州の安全規格「EN1888-2」を国内で唯一満たしているという素晴らしい安全性の高さと、おしゃれなカラーリング、さらに高いデザイン性も特徴のベビーカーです。
生後1ヶ月から使うA型ベビーカー
Combi(コンビ)|スゴカルα 4キャス compact エッグショック HT
こちらの製品の特徴はなんと言っても、赤ちゃんの快適性をトコトン追求している点。「エッグショック」「3Dエッグショックシート」「エッグサスペンション」と、コンビのこだわりが詰まったベビーカーです。片手で持ち運べるほど軽量なため、赤ちゃんを抱っこしたまま階段の昇降をする際もラクラク。
シート下のバスケットに荷物がたっぷり入ったり、小回りがきいてお出かけも楽なオート4キャスを搭載したりと、ママパパにも赤ちゃんにも嬉しいベビーカーです。
Combi(コンビ)|スゴカルSwitch plus エッグショック earth XL
こだわりを詰めこんだコンビ製品の中でも、振動吸収最高クラスとうたわれているのがこのモデル。独自の素材やクッションなどを搭載することで、振動や体圧を分散しながら、赤ちゃんに安心感を与えてくれます。
地面の熱が届きにくい53cmのハイシートながら、独自設計で安定感も実現。段差や横揺れに強い「バランスタイヤ」と、小回りのきく「シングルタイヤ」を使い分けられるという機能性が高いベビーカーです。
Pigeon(ピジョン)|ランフィ RB0
安全性・安定性の高さにこだわったこちらのモデルは、サスペンションのついた大きなタイヤや溶接止めされた強度の高いフレームが、ベビーカーに乗っている赤ちゃんへの衝撃を減らすだけでなく、段差やでこぼこ道でもスムーズな快適走行を実現。
弾力性・通気性・透湿性に優れたクッション構造で、赤ちゃんが自然な体勢で心地よく過ごすことができます。ママパパの使いやすさと、赤ちゃんの快適性、どちらにも優しく寄り添ったベビーカーです。
cybex(サイベックス)|MELIO CARBON・メリオ カーボン
ドイツ発祥のサイベックスは、コンパクトなサイズと軽さが大きな特徴。石畳が多いヨーロッパで押しやすさを追求して生まれたというストレートフレーム構造は、段差を楽に超えることができ押し心地も軽やかです。
両対面式ですがどちらに切り替えても走行性が落ちることなく、いつでもラクラクお出かけすることができます。生後1〜6ヶ月ごろに使用する座面インレイも生地がメッシュ素材のため、汗をかきやすい赤ちゃんも快適に過ごすことができます。
Aprica(アップリカ)|カルーンエアー AC
カルーンエアーの特徴は重さが3.9kgと超軽量な点。ママでも簡単に片手で持ち運ぶことができます。
この軽量を保ちつつ大切なものだけをギュッと詰め込んだというだけあって、しっかり各部を溶接したがっちりフレームと安心サスペンションが振動を和らげ、通気口と反射板で風を通し熱はカットする「Wサーモメディカルシステム」がベビーカー内の温度上昇を防ぐので、赤ちゃんを安心してベビーカーに乗せることができます。
出し入れしやすいビッグバスケット付きなのも、ミルクにおむつにとどうしても荷物が多くなりがちな乳幼児期のお出かけにピッタリですね。
新生児期・生後1ヶ月から使う2人乗りベビーカー
AIRBUGGY(エアバギー)|COCO DOUBLE EX FROM BIRTH・ココダブルEX フロムバース
新生児期から使用可能な「COCO DOUBLE EX FROM BIRTH」は、双子はもちろん、年の近い兄弟・姉妹にもオススメな横並びタイプのベビーカー。エアバギー製品ならではの大きなエアポンプタイヤで、片手でも楽にベビーカーを押すことができます。
どうしてもサイズが大きくなりがちな横並びタイプのベビーカーですが、なんと幅が71.5cmと非常にコンパクトで、街へお出かけする時も安心です。左右のシートは独立しているので、別々にリクライニング角度の調整ができます。
Combi(コンビ)|ツインスピン GC
生後1ヶ月から使用可能なコンビのツインスピンは、軽くて押しやすいだけでなく、三つ折りタイプなのでコンパクトに収納できます。
連動ブレーキ機能がついているので、後輪中央のブレーキペダルを踏むだけで後輪すべてのタイヤにロックをかけられるなど、「あったらいいな」と思う機能がたくさん搭載された、コンビならではの2人乗り横並びタイプのベビーカーです。
Joie(ジョイー)|Evalite Duo・エヴァライトデュオ
コンパクトな2人乗り用の縦型背面式ベビーカーです。縦型の中では軽量かつコンパクトなのが特徴で、すべてのタイヤにサスペンションが搭載されているため走行もスムーズ。ハンドルが1本なので、ママでも片手でスイスイ押すことができます。
トラベルシステムにも対応しており、組み合わせて使用すればさらに活躍の幅が広がります。
B型に切り替える前のA型ベビーカーはレンタルがおすすめ
移動やデザインなど、ベビーカーを選ぶ基準はさまざま。しかし一番に考えたいのは、子どもの安全や快適さです。首や腰のすわっていない低月齢から使用できるA型ベビーカーは安定性が高いのが最大の特徴ですが、そのぶん重くて持ち運びにはあまり適していません。
成長に合わせてコンパクトなB型ベビーカーも準備するといいですが、両方揃えるとなると金額も高くなってしまいます。最初から乗り換えを検討するならばできるだけ費用を抑えたいですよね。
そんなときに便利なのがベビーカーのレンタル利用です。使用期間の短いA型ベビーカーはとりあえずレンタルで済ませれば初期費用を抑えることができます。子どもが気に入らなかったり、自身のライフスタイルを合わなかったりしても返却して他の製品をまた借りることだって可能です。またレンタルを活用すれば、処分時も面倒な手間や費用がかからずに返却するだけなので忙しいママパパにもぴったり。
ぜひ賢くレンタルを活用してみてくださいね!