スチームオーブンレンジは、高温の水蒸気「スチーム」を使って調理するオーブンレンジです。高温の水蒸気を庫内に発生させることで食材の水分を保ちつつ、余分な塩分や油などを食材から取り除き、ヘルシーで栄養素を損なわない調理ができることが特徴です。
また、高温の蒸気を使用することにより、オーブンレンジより素早く調理ができます。スチームオーブンレンジでは茶碗蒸しや魚の蒸し焼きなどの蒸し調理もできるので、料理の幅を広げることができますね。
このように、スチームオーブンレンジがあると料理のレパートリーが増えるだけでなく時短にもなります。しかし、さまざまな種類のスチームオーブンレンジが販売されていて、どれを買えばよいのか迷ってしまいます。この記事では、スチームオーブンレンジの選び方をメーカーごとに比較して解説します。
スチームオーブンレンジの主要メーカー
スチームオーブンレンジを販売している国内の主なメーカーと製品名は以下の4つです。
- シャープ:「ヘルシオ」
- パナソニック:「ビストロ」
- 東芝:「石窯ドーム」
- 日立:「ヘルシーシェフ」
ここでは、各メーカーが販売するスチームオーブンレンジの特徴を詳しくみていきましょう。
シャープ
一般的なスチームオーブンレンジが過熱水蒸気とヒーター加熱を組み合わせて調理するのに対して、シャープが販売するヘルシオは独自の高気密構造と高温の水蒸気を発生させるハイパワーエンジンによって、過熱水蒸気だけを使って低酸素状態で食材を調理することで、素材本来の美味しさを守ります。
パナソニック
パナソニックのビストロは、64眼スピードセンサーとレンジ・ヒーター・スチームを組み合わせて、プロの絶妙な火加減を実現しています。また、料理の材料をすべてボウルに入れて調理する「ワンボールメニュー」を使えば、中華、フレンチ、パスタなどのメニューを自動で簡単に仕上げてくれます。
東芝
東芝の石窯ドームは、上下だけでなく側面に配置された遠赤外線ヒーターで最高350℃の高温調理が可能です。庫内の上部の石窯のような丸みを帯びた形状から生まれる熱対流によって、効率良く食材へ熱を伝えます。また同じ容量の他社製スチームオーブンレンジよりも奥行が少ないのも特徴です。
日立
日立のヘルシーシェフは、温度センサーに加えて重量センサーを使うことで加熱パワーと時間を自動制御します。また、ファンの回転方向を制御することで、予熱が早く、食材を包み込むように焼き上げます。また、ヘルシーシェフはこれまで紹介した他社のスチームオーブンレンジに比べて価格が低く設定されているので、比較的購入しやすいスチームオーブンレンジといえるでしょう。
スチームオーブンレンジの選び方のポイント
さまざまなスチームオーブンレンジの中から、自分に合ったスチームオーブンレンジはどうやって選べばよいのでしょう。ここでは、スチームオーブンレンジを選ぶ際の4つのポイントについて解説します。スチームオーブンレンジは高価な買い物になりますから、ここで解説するポイントを押さえて、後悔しない選択をしてくださいね。
容量・大きさ
スチームオーブンレンジは、一般的な電子レンジやオーブンレンジと比較して本体のサイズが大きめです。使用する人数やキッチンのスペースを踏まえて、最初に容量とサイズを決めましょう。単身や二人暮らしならば、容量が少なめの22~25リットル程度のコンパクトなもので十分でしょう。家族が三人以上の場合には、一度にたくさんの食材を料理することができる25リットル以上のもの選ぶとよいでしょう。
設置場所については、上部と左右の側面、背面に隙間が必要なものがあります。メーカーによって異なりますが、上部10〜15cm、左右側面に2〜10cm、背面10cm以上は壁から離すことを想定してスペースを見積もりましょう。
ただし、最近のスチームオーブンレンジの中には、背面と左右側面と壁の間に隙間が必要ないものもあります。設置に必要なスペースについては、各メーカーのホームページやカタログをあらかじめ確認しておきましょう。
スチーム方式
スチーム方式には、「簡易スチーム式」と「過熱水蒸気式」の2つの種類があります。
簡易スチーム式は、付属のカップなどに入れた水をヒーターにより加熱して水蒸気を発生させる仕組みです。温めたり蒸したりするだけでよければ、比較的価格が安い簡易スチーム式がおすすめです。
過熱水蒸気式は、ヒーターによって100℃以上に加熱した非常に高温の水蒸気を使って食材を料理する仕組みです。食材の水分を失うことなく温めたり蒸したりできるだけでなく、過熱水蒸気を使って食材を焼くことも可能です。食材の余分な塩分や脂分を水蒸気が洗い流す効果を期待でき、蒸気を使ったメニューも豊富なので料理のレパートリーを広げたい人にもおすすめです。
機能
ワット数が大きく赤外線センサーや重量センサーが搭載されたものを選ぶとよいでしょう。スチームオーブンレンジのワット数は、500~1,000ワット程度とさまざまです。ワット数が大きいほど食材を素早く加熱することができます。また、食材全体をムラなく加熱し、自動調理の仕上がりを左右するのがセンサーの性能です。センサーには、赤外線・温度・湿度・重量などを測るものがあります。これらのセンサーからの情報を使って、食材に最適な加熱調理時間や温度、蒸気を制御する自動調理を実現しています。
手入れの手間
スチームオーブンレンジを使用した後は、食材をのせるグリル皿・角皿や庫内をきれいに掃除しておきましょう。台所用の中性洗剤を使ってやわらかいスポンジや布巾で、優しく汚れを拭き取って洗います。
庫内のコーティングなどを傷つけてしまうので、金属たわしなどを使用してはいけません。また、扉の外側やハンドル部、タッチ操作画面などは、柔らかい布巾で水拭きしましょう。
スチームオーブンレンジでは、月に一度は水タンクの清掃が必要です。購入する前に、庫内が掃除しやすくコーティングされているか、水タンクの洗浄機能や庫内の脱臭機能があるかも確認しておきましょう。
スチームオーブンで作れるメニュー
スチームオーブンレンジの電子レンジ、オーブン、蒸し器、グリルの4つ機能を活用すれば、料理のレパートリーが無限に広がりますね。
肉じゃが、ローストビーフ、唐揚げ、茶碗蒸し、グラタン、ハンバーグなど、挙げればきりがありません。スチームオーブンレンジを販売する各メーカーのホームページには、スチームオーブンレンジを使った料理レシピが数多く掲載されているので、参考にするとよいでしょう。
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